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親名義の土地で貸家や貸駐車場を息子が管理している場合の収入の帰属

こんにちは。鹿児島の税理士きしゃば会計事務所のブログです。

 

親名義の土地親名義の貸アパートを息子さんの名義で確定申告している、あるいは親名義の土地を貸し駐車場にして娘さん名義で確定申告している、ということがよくあります。

意外とよくあるケースです。

 

確定申告ではその土地の名義が誰かなど税務署に報告いたしませんし、我々税理士も繁忙期なこともありわざわざ確認したりいたしません。

 

「父は痴呆で、管理も息子の私が行っているので確定申告も息子の私名義でやっています」と言われます。

結論から言いますと間違いです。

 

家賃収入や駐車場収入についてはその不動産の所有者の収入として取り扱います。

それを『実質所得者課税の原則』と言います。

 

商売から生じる収入の帰属は実際に主宰で経営されている方の収入として申告してもよいと思いますが、不動産所得のように土地建物を賃貸することによって得られる収入はやっぱりその土地建物の所有者の収入となります。

 

「誰の名義でもいいじゃないか。ちゃんと税金払っているのだから」

確かにそうかも知れませんが将来大問題が起こる可能性があります。

それは相続税の申告の場合に利用できる『小規模宅地の特例』を使えない可能性が出てくるかもしれません。

 

相続税を申告する際に、亡くなった方が営んでいた貸アパートや(アスファルト敷の)貸駐車場は200㎡までについては土地評価を50パーセント減額してよいという特例があるのです。

土地評価5000万円の土地なら2500万円減額で相続税が最低でも250万円以上安くなります。税率20%なら500万円相続税が違ってきます。

これは小規模宅地の特例の適用要件が「家賃収入を得て儲けていること」だからです。

息子の名義で確定申告しているなら親の収入0ですから小規模宅地の特例の適用は出来ない理屈になりますので気をつけてほうがよいでしょう。

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