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マイホーム売却に係る税制上の優遇措置①

こんにちわ、鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログです。

不動産を売却した場合、基本的に利益に対して20~40%の所得税住民税が課せられます。不動産は取引価格が多額ですのでこの税率による納税は痛いです。

不動産は決して価格が下がることのないと信じられており、バブル期までは不動産投資が盛んでした。不動産転売、土地転がしなどの差益を儲けようという考えでしたのでそれを抑制するために高い税率となっています。

私がこの業界に入ったのは25年前のバブル後期でした。当時は確定申告で毎年数件不動産の譲渡所得の申告をしていた記憶があります。それ以降の15年間くらいはほとんど不動産の動きがなく、最近になって鹿児島市内でもボチボチ売買の動きが活発になってきた気がいたします。

ただマイホームなどの生活の基盤をなる居住用の不動産については売却益を求めての譲渡というケースは少なく、諸事情で売却するケースが多いので特別控除、軽減税率、買い換えの特例、売却損の繰越控除などさまざまな優遇措置があります。

 

マイホームを売却した際、所得税法上、大きく分けて5つの税務上の特典が用意されています。

 3000万円の特別控除

 10年超所有の軽減税率

 特定居住用財産の買換特例

 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除

 

 

上記の特例をまとめると以下のようになります。

 

所有期間

適用される特例

 

 

 

譲渡による

利益あり

 

 

10年超

買換える

特定の居住用財産の買換えの特例

買換えない

買換え特例を使わない

 

3000万円の特別控除&軽減税率の特例

5年を超え

10年以下

3000万円の特別控除の特例

 控除しきれない利益について、長期譲渡所得の一般税率

  (20%:所得税15%+住民税5%)

 

5年以下

3000万円の特別控除の特例

 控除しきれない利益について、短期譲渡所得の一般税率

  (39%:所得税30%+住民税9%)

 

譲渡による

損失あり

 

 

5年超

買換える

居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例

買換えない

特定居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例

5年以下

適用される特例はありません

 次回から数回に渡ってマイホームの譲渡に係る特例について解説して来たいと思います。

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