今回は生命保険料について法人化したことによるメリットを紹介したいと思います。
生命保険加入で節税
個人事業から法人成りし、あるいは脱サラして法人設立して、何か節税対策をしたいのであれば生命保険を活用する方法があります。
生命保険は普通月払いですが、年払いという方法もありますので、決算間近に「今期は利益が出すぎた~なにか節税ないかな」という場合多額の経費を作れるうってつけの方法です。
まず個人事業の場合、生命保険料は経費にすることはできません。
事業の借入金の返済に充てるためやもしもの時の備えを目的とした事業に関わるものであっても、認められていません。
確定申告時に最大10万円の生命保険料控除を受けるのみとなります。
一方、法人ですと受取りを法人すれば経費として認められるため、生命保険料を損金算入し、利益を圧縮し、納税額を抑えることができます。
生命保険には、死亡や入院時に受け取れる保険金と、満期時や解約により貯蓄していた分を受け取る2パターンがあります。
全額損金算入し、節税をすることができるのは、掛け捨ての保険金のみになります。
掛け捨て部分の保険料を費用処理し、損金算入することができます。
保険の商品によって損金に出来る割合が違いますので、お気を付けください。
節税以外のメリット
保険に入ることで節税ができるほかにもメリットがあります。
①経営者が死亡するなどの万一の事が起きた場合に、死亡退職金として保険金を受け取ることができる。保険ですの当然ですよね(笑)
②急に資金が必要になった場合に、保険解約をし解約払戻金を受け取ることも可能です。
ただし生命保険は満期時やお金が必要になり解約すると払戻金が発生いたしますが、払戻金のうち一定の額は雑収入として計上するため、税金がかかってしまいます。
対策としては、役員の退職時に保険を解約し払戻金を退職金に充てることで相殺するなどの方法があります。
生命保険加入のデメリット
生命保険金のメリットをお話しましたが、逆にデメリットもあります。保険契約なので10年15年という長い期間支払うのが前提のため早い段階で解約した場合、払戻金が相当減額されることです。
今期は業績が好調かもしれませんが来期以降はどうなるかわからない場合、多額の保険に加入しますと支払に苦労する事態も発生いたします。
そういう事態を想定して、確実に将来払い続けられる保険料に抑えるか、あるいは小口の保険を複数加入しておいて経営が苦しくなった場合は一部を解約するなど考慮が必要です。