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源泉徴収制度が第二次世界大戦激化の原因?

 

所得税の源泉徴収制度… 皆さんさんがお給料から天引きされる所得税のことですが、この制度の発案はとても画期的でした。

そしてこの制度が意外にも第二次世界大戦の勃発、激化の要因のひとつであったと言っても過言ではありません。

 

源泉徴収制度を考案したのは第二次世界大戦前のナチスドイツです。

 

国側の立場からみた場合の源泉徴収制度の利点は2つあります。

 

1つ目は税金を丸一年分前倒しで徴収出来る事です。

法人税や消費税、市県民税などほかの税金は1年経過後に税金を計算して確定したものを後払いで支払うのですが、源泉徴収は毎月仮払いで徴収して一年後に年末調整で調整した差額を再徴収、あるいは還付します。

一年分前倒しで税金を徴収できるのです。

皆さん考えてください。会社側から「今月からお給料は前払にします」と言われてその月は前月分と当月ぶんの2カ月分給料をいただいたら一気に購買意欲が出ますよね?

今の日本で言いますと源泉徴収税額は年間13兆円です。これを前倒しで国の予算に出来るのです。日本もこれに習って第二次世界大戦参戦直後に源泉徴収制度を採用しております。

ナチスドイツも日本も当然この前倒し税金を軍費に回したと思います。

 

2つ目は国が徴収する手間が省けてその事務費用が浮いた事です。確定申告をみてもらえばわかりますが、国は告知し地方ごとに会場を設置し、申告書を受取り、それをチェックしているわけです。納税者何百万人いるわけですから相当な事務費用と必要とします。

源泉徴収制度は、徴収義務を会社に押し付け、会社に代理で納付させ、年末調整も会社にさせているわけで、国はほとんど事務費用を割かずに済みます。

 

ナチスドイツも日本も当然この浮いた予算を軍費に回したと思います。

 

第二次世界大戦の激化は源泉徴収制度が招いたと言っても過言ではありません。

 

余談ですが、扶養控除などもナチスドイツが発案したものです。所得税負担を平等するにはどうすればよいかと検討した結果、家族が多く生活費がかさむ人については扶養控除として税金を少なくし、独身者などは多く税金を取るという税制度です。

現在では日本をはじめ多くの国が採用している所得税の制度です。

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