こんにちわ。鹿児島市荒田の会計事務所、きしゃば会計事務所です。
近代日本の税制の基礎を築いたシャウプ博士。戦後GHQの要請で日本を訪れ、日本の新しい税制を敷いた方です。
それまでの日本の税制は、適当過ぎて脱税したいと思えば容易に出来たし、税のかけ方も不公平な制度が多かった。
シャウプ博士は全国行脚し、各地の商店主やさまざまの納税者、税制関係者に会い、どういう税制が日本にとってよいのか練り上げて発表した報告書が「シャウプ勧告」です。
滞在期間たった100日で、いまなお日本の税制の骨子をなす制度を作ったのですから驚きです。日本国憲法もこんな感じでしたよね。客観的な立場の人間が短期間に一気にまとめた方が良いものが出来るのかもしれません。
シャウプ勧告をざっと説明すると、①税の平等化。②地方税源の拡充。③間接税の整理。④所得税における青色申告制度の導入 などです。
あ、少し前に廃止された高額所得者の長者番付制度も彼の発案でした。
税理士制度が出来たのもシャウプ勧告がきっかけでした。
いまこうして税理士業で食べていけるのも博士のお陰です。ありがたやありがたや笑
当時は帳簿づけが適当だったのが脱税の温床でした。なのでちゃんとした帳簿を作成する方はその特典として様々な優遇措置を与えるという、青色申告制度を導入しました。
しかしなぜ青色なのか?これは諸説ありますが、博士が全国行脚中に車窓から空を見上げ「あの青い空のように、気持ちのよい、透明性のある申告制度はないものか」と思ったのが青色申告のはじまりという説が私は好きです。
10年ほど前までは青色申告の用紙は文字通り青色でしたが、国の経費削減からなのか、白い申告書の上部の「青色」の欄に○をつけるだけになりました。ん~なんか味気ない。
青色申告に対峙する申告書が「白色申告」と呼ばれ、帳簿づけは適当でいいけど、なにも特典は与えませんよというものです。あと水商売や風俗店の申告は「桃色申告」と勝手に命名している業界人も多いです。