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税金コラム

雑損控除について(2018年確定申告)

鹿児島市にある税理士事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

今年も10月に入り残すところ3ヶ月を切りました。個人事業を営んでいる方は今年の収支を出されて、来年の確定申告に向けて準備を行う時期になってきたのではないでしょうか。

 

 所得税の計算では様々な控除があるのをご存知でしょうか。

有名なところですと、医療費控除や配偶者控除、事業を行われている方ですと、小規模企業共済に加入されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

所得控除の一つに雑損控除というものがあります。今回はこちらについてご紹介したいと思います。

 

雑損控除とは、『災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等に、一定の金額を受けることができる所得控除』のことを言います。

 

どんな資産にこの雑損所得が使えるかといいますと、納税者本人のものか、納税者と同じ財布で生活している配偶者などの親族で総所得金額等が38万円以下の人のものになります。

また、その資産は生活に通常必要な範囲での資産であることが条件です。

ですので、下記の資産について受けた損失額は雑損控除の対象とはなりません。

 

1生活に通常必要でない資産

※『生活に通常必要でない資産』とは、例えば別荘、趣味、娯楽、保養又は鑑賞目的で保有する不動産、貴金属等1個又は一組の価格が30万円を超えるものなどの生活に通常必要でない動産をいいます。

2棚卸資産や事業用の固定資産等

 

また、災害についてはなんでも良いわけではなく、下記に限定されています。

1震災、風水害、冷害、雪害、落雷などの自然現象の異変による災害

2火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

3害虫、害獣、その他生物による異常な災害

4盗難

5横領

以上となります。振り込め詐欺やワンクリック詐欺などの詐欺により損失が生じた場合でも、雑損控除として申告することはできません。これらの詐欺にはくれぐれも注意してください。

 

雑損控除を受けるためには確定申告書に雑損控除に関する事項を記載するとともに、災害等に関連したやむを得ない支出の金額の領収を証する書類を添付するか、提示する必要があります。

 給与所得のある方は、この他に給与所得の源泉徴収票(原本)を申告書に添付する必要があります。

 

雑損控除とは別に、その年の所得金額の合計額が1000万円以下の人が災害にあった場合は、災害減免法による所得税の軽減免除があり、納税者の選択によりどちらか有利な方法を選ぶことができます。

 

 万が一の場合にはしっかりとこれらの制度を活用していきましょう。

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クレジットカード手数料の消費税と取り扱いについて

どうも、鹿児島市にあります、きしゃば会計事務所のブログです。

 

本日は、皆さん最低一枚は持っているであろうクレジットカードの、決済時に発生する手数料の消費税の処理についてご紹介したいと思います。

 

会計事務所の職員でもたまに間違っていることがありますので、ぜひ正確な知識を身に着けてください。

 

クレジットカードを利用した売上の場合、この売上に関する請求はクレジットカードで支払いを行ったカードの持ち主ではなく、信販会社に対して行います。

(※信販会社とはVISA、JCB、アメリカン・エクスプレスなどの会社です。)

これは上記加盟店が持っている消費者に対しての債権を、信販会社へ売り渡した事による債権売却損となりますので、消費税法上金銭債権の譲渡は非課税として処理します。

 

普通預金   90        /  売掛金  100

支払手数料  10(非課税仕入) /

 

上記のように処理していただく必要がございます。

 

しかし、最近では課税のクレジット手数料が多いです。

信販会社に支払うクレジット手数料は非課税になりますが、

クレジットカード決済代行会社に支払うクレジット手数料は課税となります。

(※クレジットカード決済代行会社はGMOP,ヤマトフィナンシャル、佐川フィナンシャルなどの会社です。)

 

クレジット手数料が課税か非課税かについては届いている請求書に記載があるかどうかで判断出来ます。

 

クレジット手数料=非課税と思って処理をしてしまうと、消費税の控除額が減ってしまうため、余計に消費税の納付をしないといけなくなります。

余計な支払いを減らすためにも日々の処理をしっかりとしていきましょう。

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医療費控除や住宅ローン控除の還付申告(更正の請求)について

鹿児島市にあります税理士事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

最近弊所には前年以前の確定申告について、経費の漏れや、医療費控除の集計漏れなどでご相談をいただくことが増えております。

過年度の所得税についても確定申告や更正の請求を行うことで納付しすぎていた税金を取り戻すことができます。

 

今回は還付申告とその申告期限についてご紹介いたします。

 

そもそも税金が戻ってくるとはどういうことでしょうか。これらはすでに納付した税金が本来納めるべき金額より多かった場合に起こります。会社員の方であれば年末に年末調整を行っているため、その際に生命保険控除や、住宅ローン控除等行い会社の方で計算をしてくれます。

 

しかし、生命保険の書類を提出が漏れてしまった方、前年に住宅ローンを組んでマイホームを購入された方、前年に多額の医療費がかかった方、ふるさと納税や特定の寄付を行った方などは翌年の3月15日までに確定申告を行うことで、追加した控除で減った課税所得を基に計算された税額とすでに支払った税金との差額が戻ってくることになります。

 

 還付申告は確定申告書に必要事項を記入し、ご自身の居住する管轄の税務署へ提出を行っていただきます。

 

申告書は税務署か若しくは国税庁のホームページの『確定申告所等作成コーナー』を使用すれば、PCで作成することができます。作成したデータは印刷してそのまま税務署へ提出(郵送も可)することもできます。電子申告(e-tax)で申告することも可能です。

 

 後から病院のレシートや生命保険の書類が見つかった際には、確定申告の際に還付金の額を本来受け取る金額よりも少なく申告してしまっていることもあります。この場合更正の請求を行うことによって税金の還付を受けることができます。

 

 更生の請求は『所得税及び復興特別所得税の更生の請求書』に必要事項を記載して、管轄税務署に提出します。更生の請求ができる期間は原則として確定申告書を提出した日又は申告書の期限日のうちいずれか遅い日から5年以内です。

 

一昔の期限は1年以内でしたので、猶予期間は伸びています。

 

 過去に医療費のレシートなどをそのままにして放置しているものなど無いでしょうか。一度確認してみると、税金が戻ってくることもあるかもしれません。

還付申請には期限がございますので、こちらもしっかりと確認して頂く必要がございます。

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親名義の土地で貸家や貸駐車場を息子が管理している場合の収入の帰属

こんにちは。鹿児島の税理士きしゃば会計事務所のブログです。

 

親名義の土地親名義の貸アパートを息子さんの名義で確定申告している、あるいは親名義の土地を貸し駐車場にして娘さん名義で確定申告している、ということがよくあります。

意外とよくあるケースです。

 

確定申告ではその土地の名義が誰かなど税務署に報告いたしませんし、我々税理士も繁忙期なこともありわざわざ確認したりいたしません。

 

「父は痴呆で、管理も息子の私が行っているので確定申告も息子の私名義でやっています」と言われます。

結論から言いますと間違いです。

 

家賃収入や駐車場収入についてはその不動産の所有者の収入として取り扱います。

それを『実質所得者課税の原則』と言います。

 

商売から生じる収入の帰属は実際に主宰で経営されている方の収入として申告してもよいと思いますが、不動産所得のように土地建物を賃貸することによって得られる収入はやっぱりその土地建物の所有者の収入となります。

 

「誰の名義でもいいじゃないか。ちゃんと税金払っているのだから」

確かにそうかも知れませんが将来大問題が起こる可能性があります。

それは相続税の申告の場合に利用できる『小規模宅地の特例』を使えない可能性が出てくるかもしれません。

 

相続税を申告する際に、亡くなった方が営んでいた貸アパートや(アスファルト敷の)貸駐車場は200㎡までについては土地評価を50パーセント減額してよいという特例があるのです。

土地評価5000万円の土地なら2500万円減額で相続税が最低でも250万円以上安くなります。税率20%なら500万円相続税が違ってきます。

これは小規模宅地の特例の適用要件が「家賃収入を得て儲けていること」だからです。

息子の名義で確定申告しているなら親の収入0ですから小規模宅地の特例の適用は出来ない理屈になりますので気をつけてほうがよいでしょう。

休眠会社・休眠一般法人の整理作業について

こんにちは。鹿児島の税理士、きしゃば会計です。

平成26年度以降、毎年、法務局では休眠会社・休眠一般法人の整理作業を行っています。この整理作業により、

12年間登記をしていない株式会社   →  解散したものとみなされます
           

法務大臣による公告及び登記所からの通知がされ、この公告から2カ月以内に事業を廃止していない旨の届出又は役員変更等の登記をしない場合には、みなし解散の登記がされます。

休眠会社・休眠一般法人とは
① 最後の登記から12年を経過している株式会社(会社法第472条の休眠会社。特例有限会社は含まれません)
② 最後の登記から5年を経過している一般社団法人又は一般財団法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第149条の休眠一般社団法人又は第203条の休眠一般財団法人。公益社団法人又は公益財団法人を含みます。併せて「休眠一般法人」といいます)
   ※12年以内又は5年以内に登記事項証明書や代表者の届出印の印鑑証明書の交付を受けていたかどうかは、関係がありません。

法務大臣による公告の日から2か月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出又は登記(役員変更等の登記)の申請をしない限り、解散したものとみなされ、登記官が職権で解散の登記をします。

公告と通知について
毎年10月頃に、法務大臣による官報公告が行われます。
また、対象となる休眠会社・休眠一般法人に対しては、管轄の登記所から、法務大臣による公告が行われた旨の通知が発送されます。

なお、登記所からの通知が何らかの理由で届かない場合であっても、公告から2か月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出又は役員変更等の登記をしない場合には、みなし解散の登記をする手続きが進められますので、注意が必要です。

「まだ事業を廃止していない」旨の届出について
まだ事業を廃止していない休眠会社または休眠一般法人は、公告から2か月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出をする必要があります。
届出は、登記所からの通知書を利用して、所定の事項を記載し、登記所に郵送または持参してください。
通知書を利用しない場合は、書面に次の事項を記載し、登記所に提出済みの代表者印を押印して、提出してください。また、代理人が届出をするときは、委任状を添付してください。

届出書に記載すべき事項
① 商号、本店並びに代表者の氏名及び住所(休眠会社の場合)
名称、主たる事務所並びに代表者の氏名及び住所(休眠一般法人の場合)
② 代理人によって届出をするときは、その氏名及び住所
③ まだ事業を廃止していない旨
④ 届出の年月日
⑤ 登記所の表示

なお、「まだ事業を廃止していない」旨の届出をした場合であっても、必要な登記申請を行わない限り、翌年も「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」の対象となります。

みなし解散の登記について
公告から2カ月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出がなく、役員変更等の登記も申請されなかった休眠会社又は休眠一般法人については、その2カ月の期間の満了時に解散したものとみなされ、登記官が職権で解散の登記をします。

なお、みなし解散の登記後3年以内に限り
① 解散したものとみなされた株式会社は、株主総会の特別決議によって、株式会社を継続
② 解散したものとみなされた一般社団法人又は一般財団法人は、社員総会の特別決議又は評議員会の特別決議によって、法人を継続
することができます。
継続したときは、2週間以内に継続の登記をする必要があります。

 

小規模企業共済の解約時の注意点

鹿児島市にあります税理士事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

個人事業主の方や小規模の経営者や役員などの方々は、積立による退職金制度の小規模企業共済制度をご利用されている方が多いのではないでしょうか。

 

月々の掛け金を1,000円~70,000円まで選ぶことができ、また、掛け金については全額を所得控除できるため高い節税効果があります。

 

節税のメリットがある小規模起業共済ですが、解約の仕方、受け取り方によっては多額の税金を収める必要が出てきてしまうのをご存知でしょうか。

 

加入についてはよくお客様にもご説明するのですが、解約に至ってはお客様の方で相談なしに解約している場合などが多々あります。

解約のタイミングによって大きな納税が発生する場合がありますので是非税理士に相談の上で解約するかどうか決めてください。

 

解約の時期や、共済金の受け取り方で下記のように分類することができます。

解約時のご参考にして見てください。

 

個人事業主の方で

・個人事業の廃業した方

・65歳以上で180ヶ月以上の掛け金を払い込んだ方

・個人事業を法人成りし、加入資格が無くなったため解約をした方

法人(株式会社など)の役員の方で

・法人が解散した方

・病気や怪我の理由により、または65歳以上で役員を退任した方

・法人の解散、病気、怪我以外の理由により、または65歳未満で役員を退任した方

上記の方が共済金を一括で受け取る場合は退職所得扱いとなります。

 

退職所得は

(収入金額(源泉徴収される前の金額) - 退職所得控除) × 1/2 = 退職所得の金額

で計算されます。

退職所得控除は下記の通りに計算されます。

 

勤続年数が20年以下の場合  40万円×勤続年数(80万円に満たない場合には、80万円)

勤続年数が20年超の場合   800万円+70万円×(勤続年数-20年)

 

また

個人事業主の方で

・個人事業の廃業した方

・65歳以上で180ヶ月以上の掛け金を払い込んだ方

法人(株式会社など)の役員の方で

・法人が解散した方

・病気や怪我の理由により、または65歳以上で役員を退任した方

上記の方が共済金を分割で受け取る場合は、公的年金等の雑所得扱いになります。

 

公的年金につきましては年齢や年金の収入額によって所得の控除の金額が変わってきます。

こちらは国税庁のHPをご確認いただけると良いと思います。

※国税庁 公的年金の課税関係 で調べていただくと出てきます。

 

上記以外で65歳前での任意解約や、機構解約(掛け金を12ヶ月以上滞納した場合)の場合は一時所得となります。一時所得は

 

総収入金額 ― 収入を得るために支出した金額 - 特別控除額(最高50万円) = 一時所得の金額

 

となります。

一時所得は、上記計算の1/2に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、収める税額を計算します。

 

このように比べてみると、1,000万円の解約金を受け取るにしても受け取り方によって税法上の取扱が大きく変わり、手元に残る金額も変わってきます。小規模共済を解約される際には一度税理士に相談をし、計画的に解約されることをおすすめします。

 

 

以上きしゃば会計事務所のブログでした。

会社設立時に注意すべき役員報酬の設定、役員株主の構成

こんにちは。鹿児島の税理士事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

本日は法人を設立するにあたり検討すべき、役員報酬の設定、役員株主の構成、についてお伝えしていきたいと思います。

 

役員報酬の設定

個人事業主で事業を行っていると、事業から生じる利益は事業所得として社長個人が所得税を負担することになります。

 

一方で、法人の場合、事業から生じた利益のうち、社長個人が受取るお金は『役員報酬』として法人の利益から差し引きます。残った法人の利益に対しては法人税が、社長個人が受け取った役員報酬に対しては『給与所得』として所得税が課税されます。

 役員報酬の金額を大きくすれば法人税の負担は小さくなりますが、そのかわりに社長個人が負担する所得税の金額が大きくなります。

 

法人の利益と役員報酬はトレードオフであるため、今期の事業の業績の予測をしっかりと立てた上で役員報酬は決定していかなくてはなりません。

上記のようにご説明したのは、役員報酬については「一年に一回しか変更が認められず且つ、事業年度が始まってから3ヶ月の間に決めなくてはならい」というルールがあるためです。

 

これは事業年度の途中で変更することを可能にしてしまうと予想より利益が出そうなので役員報酬を増やそうとし故意に利益の調整ができてしまうためです。

 

このようなことからも事業計画についてはしっかりと立てる必要が出てきます。役員報酬の決定の際には社会保険料に注意も必要です。健康保険と厚生年金については役員報酬の額が大きくなるほど保険料の負担も大きくなることになります。

社会保険料の半分は会社の経費とすることができますが、あまりにも大きな金額ですと会社のキャッシュフローに影響を与えてしまうことも考えられます。以上の点を踏まえて役員報酬の決定をしてみてください。

 

役員、株主の構成

会社の設立を考える場合、特に設立当初は誰が会社のオーナーとなるかは重要な問題といえます。法律上は、会社は株主が所有しているものと言う形になっていますから、発行済株式総数の過半数を持っている人が経営者の指名を通して会社に影響力を及ぼすことが可能になります。

創業間もない時期の会社経営では、経営者が自分の立場を脅かせることなく経営に集中できることはとても重要です。そのため、会社設立の際に他社からの出資を募る場合も過半数はオーナー経営者が握っておくのが適切といえます。

 

以前より会社設立後二年間は消費税が免税事業者になるとお伝えしてきておりますが、新規設立する法人が『特定新規設立法人』に該当する場合は初年度より消費税の課税事業者となります。

簡単にお伝えしますと大きな企業が自社のグループ会社として子会社を設立したような場合です。

具体的な基準としましては、『課税売上高が5億円を超える法人が、50%を超える出資をして設立した子会社等』というものがあります。

 

会社を設立する際に誰が株主になるかで生じる税金負担違いが出てきます。

想定していなかったところで税負担が出てしまうこともありますので専門家にご相談されることおすすめします。

会社設立でお悩みなどございましたらぜひ一度ご相談に来てください。

死亡退職金の税法上の取り扱い

こんにちは。鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログです。

今回は死亡退職金についてお話したいと思います。

支給方法や支給時期によって、相続税の対象になったり、非課税になったり、遺族の一時所得になったりと色々取り扱いが違ってまいります。

 

死亡退職金にかかる税金について

 

亡くなった役員や社員に代わってその遺族に会社から支払われる退職金を死亡退職金といいます。

例えば、在職中の夫が亡くなった場合、妻や子供は夫の役職や勤続年数に応じた死亡退職金を受け取ることになります。と言っても鹿児島のような地方の中小企業では多額の退職金は期待できないと思いますが…

死亡退職金を受け取った遺族は、場合によっては相続税を納めるようになりますので、法律上の規定を詳しく見ていきましょう。

 

 

死亡退職金にかかる税金

遺族が受け取った死亡退職金のうち、被相続人(亡くなった方)の死亡後3年以内に支給が確定したものは、相続財産とみなされて、相続税の課税対象になります。これには現物支給された物も含まれるので、注意が必要です。

 

通常、死亡退職金が支払われるのは被相続人が在職中になくなった場合ですが、生前に退職していて、支給される金額が被相続人の死亡後3年以内に確定したものなら、これも相続税の課税対象になります。

ちなみに、3年経過後に支給が確定した場合は、遺族の一時所得として所得税の対象となります。

 

 

相続税になる理由

相続財産とは通常、被相続人が死亡した時点で所有していた財産を指します。また、死亡退職金は、会社から直接相続人に支払われるため、相続人が所得税を納めるものと勘違いされることも多いようです。

しかし退職金は、その人の死亡に起因する財産であるため、相続したものと同じとみなされて、相続税の課税対象になります。このような財産を「みなし相続財産」と言い、死亡退職金以外にも生命保険金も同じ考え方で相続税の課税対象になります。

私も税理士試験受験当初は、この民法上は相続財産ではないのに相続税法上はみなし相続財産になるという規定がイマイチ理解できなかったです。他に死亡保険金などがそうです。

 

 

非課税枠について

死亡退職金や生命保険金には、遺族の生活保障という目的があるため非課税枠が設けられています。以下の式で求められる非課税限度額までは課税されないことになっています。

 

  非課税限度枠 = 500万円 × 法定相続人の数※

例えば、死亡退職金1500万円で法定相続人が3人の場合は相続税がかかりませんが、2人の場合は、500万円が相続税の課税対象になります。

 

※法定相続人の数は、相続を放棄した人がいてもその放棄がなかったものとして法定相続人の数にカウントします。

 法定相続人の中に養子がいる場合、実子がいるときは1人・実子がいないときは2人までを法定相続人の数に算入することができます。

 

 

個々の課税対象額

それぞれの相続人の課税対象額は、次の計算式で求められます。

 

各自受け取った退職金額 - 非課税限度額 × (各相続人が受け取る退職金の額/退職金総額)

 

これを実例に当てはめて考えてみます。

合計3500万円の死亡退職金

妻2000万円・長男1500万円・長女500万円(相続放棄)と分ける

 

相続放棄した人も法定相続人の数に含めるので

500万円×3人=1500万円 … 非課税限度額

 

 

相続放棄した人が受け取った死亡退職金は、合計額には含めない

妻 : 2000万円 - 1500万円 × (2000万円/(2000万円+1000万円))

長男: 1000万円 - 1500万円 × (2000万円/(2000万円+1000万円))

 

相続放棄した人が受け取った場合は非課税枠がなく、全額が相続税の課税対象になるので注意してください。

 

 

弔慰金の扱い

弔慰金とは、亡くなった人を弔い、遺族に慰めの気持ちを表すために贈られる金銭のことです。葬儀の際に受け取る香典とは別のものです。

弔慰金は基本、相続税の対象にはなりません。花輪代、葬祭料も同様です。ただし一定額を超えると、超過した部分の金額が相続税の課税対象になります。

 

この一定額(非課税限度額)は次のように規定されています。ここで言う普通給与とは、給料・棒給・賃金・扶養手当・勤務地手当などの合計額です。

 

■業務上の死亡の場合 … 被相続人の死亡当時の普通給与の3年分に相当する額

■業務上の死亡以外の場合 … 被相続人の死亡当時の普通給与の半年分に相当する額

 

 

実例に当てはめてみます。

死亡時の普通給与が50万円だった被相続人が業務外の理由で死亡し、会社から500万円の弔慰金を受け取った場合

 50万円 × 6カ月 = 300万円

 500万円 - 300万円 = 200万円

このように、非課税限度枠の超過部分の200万円が相続税の課税対象になります。

 

死亡退職金は、被相続人の役職・勤続年数によっては高額になるため、納税義務について正確に理解しておきましょう。また、他に相続財産があるかどうかで相続税の計算が異なってきます。漏れがないように、心配な場合は専門家に相談してみてください。

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会社設立時の注意点・事業目的編

こんにちは鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログです。

 

今回は定款に記載する会社の事業目的について注意すべき点をお伝えいたします。

 

会社を設立するときには会社の事業目的を定款に定め、法務局に登記する必要があります。

事業目的とは会社がどういう事業を行うために存在しているかとういうことを示しています。

一般的には会社設立後に行う事業について具体的かつ端的に定めておけば特に問題はございません。しかし許認可が必要な事業では許認可の申請をする際に事業目的に不備があると許認可がでない可能性があります。

 

設立後に事業目的の変更を行うため登記の変更を行うと1件につき3万円の登録免許税や司法書士の手数料などがかかります。余計なお金がかからないようポイントをお伝えいたします。

 

具体的に許認可を申請する際に事業目的に記載が必要な業種は下記の事業がございます。

・中古品やリサイクル商品の販売を行う古物商

・建設業

・飲食店の経営

・旅行業者

・労働者派遣事業

etc…

それぞれ管轄の役所や市区町村へ認可の届けでが必要になります。

事業目的に不備があった場合は定款の変更を行い法務局へ登記をおこなう必要が有り、手続きが終了するまでに約一週間程度かかります。

この間は許認可の申請などが行えないため、業務が滞ってしまうことになりますのでご注意ください。

また、個人事業主から法人化している場合、名義の切り替えや新たに申請を行わなくてはいけない場合も忘れていると後期が遅れてしまうとことも考えられます。

 

また上記に付随する内容になりますが、開業当初は本業に力を入れていきたいが、今後やりたい事業に許認可が必要な場合、開業時に事業目的に入れることで後々登記の変更を行う必要がなくなります。将来的に取り組もうと考えている事業も記載するようにしましょう。

 

ただし、会社の設立段階で事業目的をあまりにたくさん定款に記載するとデメリットもあります。

金融機関の融資を受ける際や口座の開設、新規の取引先と取引を開始する際に登記簿謄本から事業目的などをチェックされます。

その際に事業目的があまりにも多くあると、担当者が本業なにかわからないという評価を受け、融資金額の減少や口座の開設拒否される場合なども出てきます。

 

定款目的の作成は、会社のメインの事業をシンプルに作成し、今後やりたい事業をプラスし表現するのが望ましいです。

 

会社の事業目的は許認可が必要な事業を営むケースでは重要となってきます。

設立後に慌てないためにも、会社設立の際には専門家にご相談されることをおすすめします。

 

鹿児島で会社設立をお考えでしたら、きしゃば会計事務所別室「会社設立トータルサポート鹿児島」でもご相談を承っておりますのでぜひご連絡を。

会社設立トータルサポート鹿児島

 

 

株式会社の株式の譲渡制限(中小企業の場合)

こんにちは。鹿児島の税理士きしゃば会計事務所のブログです。

 

株式会社を設立する際には株主に対して株式を発行します。発行する株式の数はその株主が会社に対してどのくらいの影響力を持っているかを表すものといえます。

 

簡単にいうと、たくさん株式を持っている人はその株式を発行している会社の経営をコントロールできるようになるということです。

 

具体的には過半数の株式を保有している株主はその会社の経営者を決定することができますから、実質的にその会社を思うように動かすことができるようになまります。

 

株式は通常の財産と同様に売買することができるのが原則です。

しかし、身内以外の人間に会社の経営に関わってほしくない場合には、この株式の譲渡にあらかじめ制限をかける(会社の許可が必要なようにする)ことも可能です。

 

これを株式の譲渡制限といいます。

株式の譲渡制限を行っている会社は会社法という法律上は「非公開会社」という扱いになり、様々な点で通常とは異なった扱いを受けることになります。

意外と重要な事なので、商業謄本にもその旨記載されています。

 

まず株式の譲渡制限を行うとどういう以下のようなメリットがあります。

 

・会社が乗っ取られるのを防ぐことができます。

 

乗っ取られるというのは、外部の人間に株式の過半数を取得されてしまい、元のオーナーが望まない形で経営者の交代を求められてしまうことを指します。

 

株式の譲渡制限を設けておけば、すでに株主となっている人が別の誰かに株式を売り渡そうとする場合には会社やその他の指名した人の許可を得ないといけない、という形にすることができます。

ただし相続による株式の移転は譲渡制限では制限されません。

 

ただし、譲渡制限がついている株式であっても、株式は絶対に株式の売り渡しができないというわけではありません。

 

株主から会社に対して買い取りを認めるように求めた場合には、会社が買い取るか、会社が買い取り人を指定しなくてはなりません。

 

株式に譲渡制限を設けることでデメリットも出てきます。

 

・相続にあたって会社の乗っ取りにつながってしまう可能性がでてきます。

 

譲渡制限がある株式について、「相続人等に対する売渡請求の規定」が設けられている場合には、株式を持っていた元のオーナーがなくなった場合に、相続人となる人に対して会社が株式の売渡請求を求めることができます。

 

亡くなった株主が8割、その他株主が2割の株式を持っている様な場合、残りの2割の株主が会社の経営権を持つことになります。

 

元の株主が生前に会社の乗っ取りを防ぐために設けた譲渡制限が、その人の相続にあたってむしろマイナスに働くケースがあることも知っておいてください。

 

以上きしゃば会計事務所のブログでした。

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