日本でも今回の消費増税によって軽減税率制度が導入されますが、世界では既に多くの国が軽減税率制度を導入しています。
今回は、日本と世界の軽減税率制度について確認してみましょう。
世界で軽減税率制度を導入している国の状況
ヨーロッパの軽減税率制度
国名 |
消費税率(付加価値税率) |
軽減税率 |
アイルランド |
23% |
0%(消費税なし) |
アイスランド |
24% |
11% |
イギリス |
20% |
0%(消費税なし) |
イタリア |
22% |
10% |
エストニア |
20% |
20%(軽減なし) |
オーストリア |
20% |
10% |
オランダ |
21% |
6% |
ギリシャ |
24% |
13% |
キプロス |
19% |
5% |
クロアチア |
25% |
5% |
スイス |
7.7% |
2.5% |
スウェーデン |
25% |
12% |
スロバキア |
20% |
10% |
スロベニア |
22% |
9.5% |
スペイン |
21% |
10% |
デンマーク |
25% |
25%(軽減なし) |
チェコ |
21% |
15% |
ドイツ |
19% |
7% |
トルコ |
18% |
1% |
ノルウェー |
25% |
15% |
ハンガリー |
27% |
18% |
フィンランド |
24% |
14% |
フランス |
20% |
5.5% |
ブルガリア |
20% |
20%(軽減なし) |
ポーランド |
23% |
5% |
ポルトガル |
23% |
6% |
マルタ |
18% |
0%(消費税なし) |
ラトビア |
21% |
21%(軽減なし) |
リトアニア |
21% |
21%(軽減なし) |
ルクセンブルク |
17% |
3% |
ルーマニア |
19% |
9% |
ヨーロッパ各国の消費税率を見てみますと、日本の10%の消費税率が低く感じるほどに、全体的に非常に高く税率が設定されていることが特徴になります。
理由はEUに加盟している国に関しては、EUのルールとして消費税が15%以上にしなければいけないというものが存在していますので、EU加盟国は軒並み高めの消費税率が設定されています。
対してEU非加盟国であるスイスはヨーロッパの中では突出して消費税率が低めに設定されていることが特徴的といえるでしょう。
ヨーロッパは消費税率が高いイメージの中で、スイスは日本よりも消費税が低くなっていますからね。
ただスイスは消費税が低い反動として物価が非常に高いことでも有名ですので、一概に消費税率が低いことが庶民に優しい政策をおこなっていると断言できないのが悩ましいところです。
ヨーロッパ以外の軽減税率制度
国名 |
消費税率(付加価値税率) |
軽減税率 |
イスラエル |
17% |
0% |
インドネシア |
10% |
0% |
オーストラリア |
10% |
0% |
カナダ |
5% |
0% |
カンボジア |
10% |
0% |
韓国 |
10% |
0% |
シンガポール |
7% |
7%(軽減なし) |
タイ |
7% |
0% |
台湾 |
5% |
0% |
チリ |
19% |
19%(軽減なし) |
中国 |
17% |
11% |
ニュージーランド |
15% |
15%(軽減なし) |
日本 |
10% |
8% |
フィリピン |
12% |
0% |
ベトナム |
10% |
5% |
マレーシア |
6% |
0% |
メキシコ |
16% |
0% |
ラオス |
10% |
0% |
ヨーロッパ以外の国では、消費税率がそこまで高くないことが特徴となります。
この理由としては、既に成熟した国の集団であるヨーロッパと比較して、これから経済が発展していく国のために、経済成長率が非常に高いことからも現在では消費税率をそこまで高くしていなくても、国の財政がなりたっているところもあるのでしょう。
また、特に東南アジアの国に顕著ですが、消費税は導入しているものの、軽減税率が適用される品目については、そもそも非課税となっているのもヨーロッパとの大きな違いであるといえそうです。
まとめ
今回は日本の軽減税率制度と比較するために、世界で導入されている軽減税率制度について紹介してきました。
今回の軽減税率制度導入で世界の状況が気になるようになった方もおられると思いますので、どのような税率がふさわしいかなどを、政治家だけではなく、一般の皆様も考えていただくことで、よりよい制度として確立されることになるでしょう。