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税務署は領収書のどこを見ているのか?

 

ここ最近鹿児島は税務調査が多いです

熊本震災の影響で熊本県内では基本的に税務調査を行わないお達しが出ており、熊本県内の税務署所職員は鹿児島をはじめとした周辺県に派遣され各地で税務調査を行っているようで、必然的に通常年度の30~40%増しの税務調査件数になっており、先月4月も2件の税務調査に立ち会いました。

税務調査は基本2日間行われます。

1日目午前中は社長や経理担当者を交えて会社の概要の聞き取り、1日目の午後~2日目の午後3時くらいまで調査を行い、指摘事項を残して現地調査終了。後日税理士と税務署さんとすり合わせ折衝を行い修正申告提出流れになります。

 

税務調査では会社の総勘定元帳、請求書、納品書、給与台帳、通帳、そして領収書を確認いたします

領収書で疑うべきところはないかと目を皿にして確認作業を行うのですが、税務調査官は領収書の次の点について疑念を持ってチェックをしています。

 

筆跡のチェック

これは偽造された領収書をあぶり出すためです。自分で領収書を作成して架空経費を作ってないか、空領収書に自分で金額を記載してないか調べます。当然筆跡が同じなので発覚しやすいです。

別々のお店なのに筆跡や同じとか、同じ相手からの領収書数枚を比較して日付が離れているのにボールペンの濃さや太さが同じ時など怪しさ満載です。

 

金額の数字のチェック

金額割り増しする場合、1を4と追筆したり、6や3を8に、7を9にと書き足すとボールペンの濃さや不自然な書体で改ざんしたことがわかります。

また大胆に一桁追加(4,321円を54,321円と一桁書き足す)など数字の間隔から不自然さが確認できます。

 

不自然な所在地の領収書のチェック

例えば会社が鹿児島市高麗町なのに社長の自宅付近の谷山の飲食店の領収書は本当に社用のものか疑われます。

 

日付のチェック

  1. 曜日の確認。その日付は日曜なのに飲食店の領収書をもらっているなど家族での飲食ではないかと疑われます。
  2. 出張中の経費。社長が県外出張で空けていた期間に鹿児島市内での交際費の領収書が存在していた。小さい会社で社長以外交際費を使う機会はないはずなのにおかしいです。
  3. 同じ日付で同じ用途の領収書が複数ある。社用車は1台しかないのに同じ日にガソリンスタンドのガソリン代の領収書2枚(笑) これは税理士でもすぐわかります。自宅の車のガソリン代を混ぜているがバレバレです。タイヤ代が年2回なども同じです。

 

これらの行為は少額でも重加算税の対象になり、税務署のブラックリスト会社にリストアップされ、以後頻繁に税務調査の対象になりますのでお気を付けください。

 

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