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税務調査とは②

 実際に税務署から税務調査依頼の電話がかかって来たときは、落ち着いて対応してください。事前の連絡で、いつ税務調査に来るのかの日程を決めることになります。その際は、税務調査の事前準備をするためにも、余裕を持った日程にしてもらってください。また、

・なぜ税務調査が行われるのかといった理由(対策されるので税務署がハッキリ理由をいう事は少ないです)

・調査の対象となる事業年度は何年分なのか

・他に用意すべきものはあるのか

等を聞いておいた方が事前に準備ができますので、良いかと思います。

 

税務調査が来るまでに、帳簿や領収書、預金通帳など調査官から提示されそうな書類は、準備しておき、当日はすぐに提示できるようにしておくとよいでしょう。顧問の税理士がいる場合は、その税理士に連絡し、一緒に立ち会ってもらう方が安心だと思います。

 

 近年の税務調査は2日かけて行われることが通常です。

 税務調査の流れとしては、初日午前は挨拶から雑談の流れになります。雑談の内容からうまく情報を拾われることが多いです。調子に乗ってペラペラ話すと足元を掬われることがありますので必要最低限の会話でよいと思います。そのた会社の概要について質問されます。その後、

・売上の計上時期を間違えていないか。

・売上の計上漏れがないか。

・交際費に個人的な経費が含まれていないか。

・在庫に計上漏れはないか。

・架空人件費はないか

 

等がチェックされます。経営者にとっては、緊張し、落ち着かない気持ちになると思いますが、普段通りで構いませんので、過度に怖がったり、媚びたりする必要はありません。

 また、分からないことは分からないで十分です。税理士に相談しましょう。

通常ですと二日目午前中までは文字通り「調査」が続きます。二日目午後は調査官が具体的な調査結果の論点を話します。修正申告すべき点を指摘し正当な指摘なら修正申告し、納得できないなら拒否します。まあこのあたりは駆け引きになることが多く「こっちの修正は譲れませんが、あちらは以後気を付けてください」「いやいやこっちは修正申告させてもらいますが、あちらは納得できません」みたいな交渉になり着地点を見出して完了という感じです。

 

 経営者の方にとっては、頭を悩ませる税務調査ですが、脱税行為をしてない限り恐れることはないです。

ただ3年分の営業活動のすべてをチェックするので少なからず経理処理間違いや見解の相違でいくらか追徴課税されるケースが大半(業界用語で『お土産』といいます)です。調査官も数日費やして手ぶらで帰れないのが実情のようです。

税務調査は警察の取り調べではありません。このブログを読んで安心してもらえると嬉しいです。

と言いながらも私も職員時代初めての税務調査立会は前日眠れず朝寝坊で遅刻して登場という大失態をしました。(笑) いや笑えないです。

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