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消費税の軽減税率①

現在、消費税率を8%から10%に引き上げるのに合わせて導入する負担緩和策を巡る協議が行われています。その緩和策として考えられているのが,軽減税率の導入です。

 

軽減税率とは,生活に欠かせない食料品などの消費税率を標準の税率より低く抑えるもので,複数税率とも呼ばれています。増税に伴って生じる重税感を少しでも和らげるためのものとなっています。

 

しかし、生活用品全ての消費税率を下げてしまうと消費税による歳入が大幅に減ってしまう等の理由で、どの品目を軽減税率とするか範囲を決めることが必要となってきます。ですが、どの品目を下げるかは決定することは、非常に難しい問題となります。

 

最初の議論では、軽減税率の対象品目について「生鮮食品」のみに絞るとしていましたが、「外食を除く加工食品」も加えることが検討されました。この理由としては、「生鮮食品」と「加工食品」の違いが難しいからとされています。よく例として挙げられているのが、お刺身です。まぐろの刺身は「生鮮食品」となりますが、他の魚と合わせて盛り合わせにすると「加工食品」となります。

 

さらには、お持ち帰りやコンビニでの食事など外食と加工食品との線引きが曖昧であるとの理由から、対象品目に「外食」も含めて、「酒類を除く飲食料品」となることが検討されています。

 

 

また、複数の税率が生じるとなると,現在の請求書では対応できなくなり,厳密な経理方式が導入されなければなりません。2017年4月からの10%引き上げ時に現在の請求書を活用し,複数税率に暫定的に対応する予定となっています。そして,2021年4月には品目ごとの税率や税額を明記する適格請求書を導入することになっています。

 

 今後も検討がなされ、多くの変更があると思いますが、どのように対象品目が決定されるのか注目していきたいと思います。

 

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