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税金コラム

会社設立時に法人の社名で気を付けること

こんにちは。鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログです。

 

前回は会社設立の際には株式会社が良いか、それとも合同会社が良いのかということをご説明しました。

株式会社か合同会社かが決まりましたら、次に決めなくてはいけないことは会社の名前です。

今回は会社名称を決める上で気をつけたいポイントをご案内します。

 

【会社名に使える記号や文字について】

会社名として登録する名称については使える記号や文字は決まっています。

具体的に使用することができる記号や文字については法務省のホームページで確認することができます。

 

基本的に使える文字は以下の通りです。

 

ひらがな、カタカナ、漢字

これらは当たり前ですが使用することが可能です。

なお漢字については常用漢字ではない漢字も利用可能です。

 

ローマ字(アルファベット)

こちらは大文字、小文字ともに利用が可能です。

 

アラビア数字

0,1,2,3,4・・・は利用な可能です。

Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、のようなローマ数字は会社の名称として利用することができません。

 

限定された一部の記号

・(中黒),(カンマ).(ピリオド)-(ハイフン)&(アンド)’(アポストロフィ)

上記の記号についてのみ利用が可能です。

ただ、記号を会社名称の先頭に使用することはできないのでご注意ください。

 

また、『株式会社』や『合同会社』の文字は前か後ろのどちらかに必ず入れなければなりません。

以上が会社名を決める際の基本的なポイントとなります。

 

この他に会社名をきめる際に注意していただきたい事項がございます。

それは既に商標権登録がされていないかどうかの確認です。

既に商標権などが登録されている場合、今後其の会社から商標の利用の差止めを受ける可能性があります。

特許庁のデータベースで簡単に確認することができますので、無駄なトラブルに巻き込まれないよう一度確認されることをおすすめします。

また、今後会社を大きくしようとお考えの方は会社の登記と一緒に商標権の登録も考えてはいかがでしょうか。

実際この手のトラブルは良くあります。当事務所の顧問先さまでも2度ありました。関東のまったく知らない法人から突然訴えられたのと、鹿児島市内に同じ屋号で同業種の店を開店した飲食店を訴えたことがあります。商標は本当に気を付けられたほうがよいと思います。

 

株式会社と合同会社 ~法人設立はどちらにすべきか~

こんにちは。鹿児島の税理士事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

会社設立の際には、まず、どのような形態で設立するかを決める必要があります。ここでは、よく耳にする「株式会社」とあまり馴染みのない「合同会社」についてお話しします。

 

株式会社と合同会社を比較したときに、もっとも大きな違いが出るのは設立費用です。

簡単に言うと、株式会社の設立費用が20~30万円、合同会社の設立費用は6~15万円程度になります。

 

なぜかというと、設立に必要な登録免許税が、株式会社の場合は15万円、合同会社の場合は一律6万円かかること。また定款認証費が、株式会社は5万円必要になりますが、合同会社は不要だからです。

 

 

株式会社のメリット

社会的な信用度が高い

合同会社が近年制定されたものであるのに比べて、株式会社という会社形態は昔から使われているため一般的によく知られています。現に、多くの企業がこの形態を採用しており、知名度も信用度も株式会社の方がかなりあります。

そのため、新たに顧客を開拓する際にも、金融機関から融資を受ける際にも、株式会社の方が信頼があり、取引がしやすい事が1番のメリットといえます。

上場できる

上場ができるのは、株式会社だけです。いずれは上場をして、将来的に会社の規模を大きくしていきたい、株主からの増資を検討したいと考えている方は、株式会社の方がいいでしょう。

代表取締役と名乗れる

合同会社の代表者は、出資社員全員なので、「代表社員」という肩書になります。名刺の表記には制限がありませんので、「社長」や「CEO」と表記することも可能です。一方で、合同会社の代表者の名刺には「代表取締役」とは入れられませんので注意が必要です。

 

 

合同会社のメリット

設立費用にかかるコストが安い

先に述べたように、会社設立の際、法務局で登記手続きをする場合にかかる「登録免許税」は、合同会社が6万円、株式会社は15万円ほどかかります。他にも設立時には、会社の実印や会社の印鑑証明書など、いろいろな費用がかかりますので、設立費用が節約できるのは大きな魅力です。  

迅速な意思決定ができる

合同会社の場合、社員は「出資者(株主)」と「取締役(役員)」の両方が一致しています。そのため、自らが業務執行を行うので、早い意思決定が可能となります。つまり、外部の株主から資金調達もしていないので(出資されていないので)外部からの指示を聞く必要もありません。

決算公告義務がない

これは上記と関連しますが、合同会社の場合、社員自身が出資者(株主)です。そのため、外部に会社の経営状況を公表する必要はなく、社員自身が会社の経営状況を把握していればよい、という事になります。そのため決算公告の官報掲載費の約6万円を得することができます。

一方、株式会社では、外部に株主がいるので、会社の経営状況を示す決算書などを公表する義務があります。

ただし、合同会社も納税義務があるので、決算書は作る必要があります。

 

このように、株式会社と合同会社にはそれぞれメリットがあります。そしてそれは、逆側のデメリットということになります。

 

株式会社の一番のデメリットが費用ならば、合同会社のデメリットとして一番考えられるのは、知名度の低さでしょう。会社の経営者の中では、株式会社の方が合同会社よりも上と考えている方も少なくありません。

 

ですが、一般消費者は、会社が株式会社か合同会社で企業を判断することがあまりないでしょう。

企業をターゲットにしたビジネスをするなら株式会社、一般消費者に向けてのビジネスをするなら合同会社と考えてみてもいいのかもしれません。

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税務調査(消費税で気を付けること編)

こんにちは。鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログです。

 

経営者の方なら聞いた事があったり、既に体験されている方もいらっしゃるかもしれない税務調査の中で、消費税について、否認されやすい項目を中心にまとめました。

税務調査に入られてもきちんとした処理をしていれば怖くありません。ぜひ参考にしてみてください。

 

課税売上関係

1.現金などの収受がなくても課税売上高に計上しなくてはいけない場合

・法人の役員等に無償で譲渡等を行った場合に課税売上高に計上しているか。

・法人の役員等に定額(概ね50%未満)で譲渡した場合は差額を課税売上高に計上しているか。

・代物弁済による資産の譲渡を課税売上高に計上しているか。

    ※代物弁済の課税売上の額は、代物弁済により消滅する債務の額です。

 2. 課税売上高の計上漏れに注意しなければならない場合

・下請先に原材料を有償支給した場合に課税売上高に計上しているか。

・固定資産等を売却して未経過固定資産税等を収受した場合に課税売上高を含めているか。

    ※買主から受取る未経過固定資産税等は、固定資産等の対価の額に含まれます。

・源泉所得税を控除した残額を収受場合に控除前の金額で課税売上高を計上しているか.

・土地の貸付期間が1ヶ月に満たない場合は課税売上にしているか

     ※土地の貸付は非課税売上だが、貸付期間が1ヶ月未満の場合は、非課税規定から除外され課税売上となります。

 

課税仕入関係

・外注費(課税)と給与支払(不課税)の区分を明確にしているか。

・出向負担金を課税仕入れにしていないか。

・クレジット手数料を課税仕入れにしていないか

・海外出張(国外分)のために支給する旅費、宿泊費及び日当を課税仕入れにしていないか。

・燃料費で軽油取引税が区分記載されている場合は、軽油本体部分のみを課税仕入れにしているか。

・使途不明の交際費を課税仕入れにしていないか。

・お礼金や寄付金を課税仕入れにしていないか。

・社宅を課税仕入にしていないか。

 

売上に係る対価の返還等をした場合の消費税の控除

・免税期間の売上の返還を対価の返還等として消費税の控除をしていないか。

・課税売上と非課税売上高を一括して売上割戻した場合に、割戻金を合理的に区分しているか。

 

貸倒れに係る消費税の控除

・免税期間の売掛金の貸倒れについて、消費税の控除をしていないか。

 

仕入れにかかる消費税の調整

・取引先から支払を受ける販売奨励金等は、仕入れにかかる対価の変換にしているか。

・調整対象固定資産については、調整対象の必要性について検討しているか。

・一括比例法式の場合は二年間以上継続して適用しているか。

・個別対応方式の場合は課税区分を区分しているか。

・課税売上が5億円超の場合は、全額控除せずに仕入額控除の計算をしているか。

・課税事業者になった課税期間に、期首の棚卸資産(課税)を課税仕入れにしているか。

・免税事業者になる場合の期末棚卸資産(課税)を課税仕入れから現存しているか。

 

簡易課税関係

・基準期間の課税売上高は5,000万円以下か。

・過去に提出した簡易課税選択届出書の有無を把握しているか。

・事業用の固定資産の売却を第四種事業にしているか。

・製造業でも加工賃等を対価とする役務の提供は第四種事業にしているか。

・ケーキ屋などで製造した商品を直接消費者に販売する場合は、第三種事業にしているか。

・2以上の事業を営む場合に、事業区分及び区分記載がされているか。

納税義務の免除(申告不要)

・基準期間が免税事業者であった場合の課税売上高の判定を税込金額で判定しているか。

・基準期間が一年未満の法人は、課税売上高を年換算して基準期間の課税売上高を判定しているか。

・基準期間の課税売上高に輸出免税売上高を含めいているか。

・特定期間の判定を行っているか。

・新設法人には該当しないか。

   ※基準期間が存在しない新設法人は、資本金が1,000万円を超えないなどの条件を満たすと原則的に消費税が免除される。

・課税事業者選択届出書を提出していないか。

 

消費税の課税、非課税の判定が出来ており、集計がしっかりと出来ているかだけではなく、集計に関する前提条件などもチェック項目に記載しています。

きちんとした申告を行うには日々の仕訳の中での消費税の判定が大切になってきます。

税務調査が入った場合でも日々の記帳が問題なければ恐れることもありません。是非参考になさってください。

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医業の未収金対策~未収金回収の3つのポイント

こんにちは。鹿児島市の税理士、きしゃば会計事務所のブログです。

 

医師が患者を診療した場合、医院側介護事業者側は当該診療の費用及び報酬を請求することができます。つまり医院側は、患者に対し診療報酬請求権を有しているのです。

 

保険医療においては、少なくとも診療報酬の7割が保険者負担であるものの、患者が診療報酬を支払わなければ3割分について未収金が生じますし、自由診療の場合は診療報酬の全額を患者が負担するため、診療報酬を支払ってもらえなければ全額が未収金になってしまいます。このように未払診療報酬の回収は医院にとって重要な課題です。

 

また診療報酬は、回収していなくても売上として課税の対象になることに加え、患者同士の診療費負担の公平性の観点から見ても、未収金を回収しないまま放置するわけにもいきません。

 

 

未収金回収のポイント①「防ぐ」

まず、「防ぐ」ですが、未収金を発生させない組織作りが重要となります。

いかに発生を防止するか、スタッフの意識改革が必要となります。

 

具体的には受信時の保険証確認や時間外診療に対する預り金、患者本人以外の連絡確認などを窓口で確実に行う事が大切になります。

 

また、診療・治療内容の不満による不払い者への対策としては、予め、一部負担金が特に高額となる検査項目や手術に関して一覧表を作成し、これを患者に手渡して説明することも有効となります。

 

 

未収金回収のポイント②「見つける・連携する」

次に「見つける・連携する」では、未払い患者の確認を定期的行い、支払いが滞っている患者や、滞納を何度も繰り返す患者を抽出し、院内で医事課職員だけでなく医師や薬剤師、看護師と情報を共有することが重要となります。

 

医師・薬剤師には診察時や服薬指導の際に気をつけてもらい、未払いが発生しそうな患者については、医事担当者や医療ソーシャルワーカーに連絡し、早期に関与するなど、各部署と連携した対策が必要となります。

 

未収金回収のポイント③「回収・管理する」

最後に「回収・管理する」では、支払い期日までに入金が確認できない患者について、個々の事情に関わらず全員をリストアップし、電話連絡や面談を行い、状況を把握することが重要となります。

 

経済的な事情などにより支払いが困難な場合は、医療ソーシャルワーカーが介入し、決められた未収金の対策ルールは適用せず、支払い相談に応じることも必要でしょう。

 

特に入院患者の退院時点での未収金については、退院時の未収金回収の手順についての書類等の確認も必須となります。

 

 

未収金の増加は、医院経営、介護事業経営の妨げになってしまいます。

そして発生した未収金を回収するには、医療機関にとって時間や経済的コストも伴います。一番重要なのはこれを発生させないことですので、ポイント①をまず徹底してみましょう。

未収金を減らして、健全な会計にしていきましょう。

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相続税申告書の添付書類の範囲が広がりました(H30年4月以降)

こんにちは。鹿児島で相続税に特化している会計事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

改正の概要

これまで、相続税の申告書には①の書類を添付しなければならないこととされてきましたが、平成30年4月1日以降は、①の書類に代えて、②または③いずれかの書類を添付することができるようになりました。(引き続き、①の書類も添付できます)

 ①「戸籍の謄本」で被相続人の全ての相続人を明らかにするもの

②図形式の「法定相続情報一覧図の写し」(子の続柄が、実子又は養子のいずれであるかが分かるように記載されたものに限ります)

③①又は②をコピー機で複写したもの

 

※被相続人に養子がいる場合には、その養子の戸籍の謄本または抄本(コピー機で複写したものも含みます)の添付も必要です。

 

 

 

法定相続情報一覧図の写しとは?

「法定相続情報一覧図の写し」とは、相続登記の促進を目的として「法定相続情報証明制度」を利用することで交付を受けることができる証明書のことで、戸籍に基づいて法定相続人が誰であるかを登記官が証明したものです。

 

「法定相続情報一覧図の写し」は、相続人等は、相続人等が、次の①~④を管轄する法務局のいずれかにおいて、必要書類と合わせて申出をすることにより、無料で交付を受けることができます。

①亡くなった方の本籍地

②亡くなった方の最後の住所地

③申出人(相続人等)の住所地

④亡くなった方の名義の不動産の所在地

※1 申出の手続きは、相続人のほか次の者が代理をすることができます。

①法定代理人 

②民法上の親族 

③資格者代理人(弁護士・司法書士・土地家屋調査士・税理士・社会保険労務士・弁理士・海事代理士・行政書士)

※2 管轄法務局については、法務局ホームページの「管轄のご案内」から検索できます。

 

 

手続きの流れ

 申し出(相続人等)

①戸籍謄本

②法定相続情報一覧図の作成

③法務局への申し出

    ↓

確認・交付(法務局)

④登記官による確認

⑤法定相続情報一覧図の保管

⑥法定相続情報一覧図の写しの交付

 

※3 申出や交付は、郵送でもできます。

※4 提出した戸除籍謄本等は、登記官の確認後に返却されます

 

土地の名義変更には期限や罰則がないため、長期間にわたり名義変更されておらず、所有者不明で放置されている土地があります。そこで、土地の相続手続き(相続登記)を促進するために、相続手続きの簡素化を図るため「法定相続情報証明制度」が平成29年5月29日から運用されていました。これが今回、実際に相続に利用できるようになりました。

 

今までは相続が発生すると、大量の戸籍の束を、都度手続き先である法務局や各金融機関に提出してそれぞれ解読に時間がかかった上、ひとつの手続きの終了を待って、返却された戸籍の一式を次の手続き先に提出するということを繰り返していくので、すべての手続き完了までに時間がかかっていました。

 

これからは、手続き先には法務局発行の法定相続情報1枚を提出すればよいことになるので、手続き先での戸籍解読作業が不要になり、手続き全体が簡単になってスピードアップします。

 

メルカリなどで稼いだお金は税務署への申告が必要?

こんにちは、鹿児島の会計事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

主婦をはじめ、不用品をメルカリやヤフオクで売りさばいてお小遣い稼ぎをされている方は多いと思います。

私も昔、腕時計やゴルフクラブをよく売買していました。

 

メルカリで売却すれば当然お金が入ってきます。取引額の多い方は税務署への申告が必要なのか不安を持っているかもしれません。

結論から申しますと、ほとんどの方は申告不要です。

 

生活用動産の売却は非課税

メルカリなどで売却するのは古着、家電や本や雑貨がメインだと思われます。これらは所得税法上「生活用動産」と呼ばれ、中古、新品を問わず売却してお金を得ても所得税の課税の対象外、つまり非課税扱いとなります。

メルカリで売買されている方はほとんどこれらの品物だと思いますので家が空になるまで売りさばいても税金はかかりません。

 

ただし、貴金属・宝石・書画・骨董品などで元値が30万円を超えるものを売却して得た所得(売却額-購入価格)は課税の対象となります。

 

それでも利益が年間50万円までなら申告しなくても大丈夫??

仮に骨董品など高額取引で40万円のものを70万円で売却し30万円の利益が出たとします。それでも年間50万円の利益に達するまでは課税の対象になりません。

それはこれらの売買の利益は総合譲渡所得という部類の収入に分類され、まず年間50万円の特別控除枠があるからです。

ただし高額取引を複数回行いその利益の合計が50万円を超える場合は申告する必要性が出てきます。

 

転売目的の方は気を付けてください。

上記で述べたとおり少額の品物の売買を繰り返したところで税務署への申告が必要なケースは極まれですが、転売目的で物を仕入れてメルカリで売却する場合は「商売」と認定されます。

例えばレアな玩具やレナなバスケシューズをあちこちのデパートや玩具店を回って買い占め、これをネットで転売するのは立派な商行為=商売ですので、1円でも利益が出れば確定申告の必要性が出てまいります。

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GW、お盆、お正月。家族が集まる時に相続の話を

GWが近づいてきて、遠方からご家族が帰ってこられる方もいらっしゃるかと思います。

このような、GW・お盆・お正月には、ご家族で相続の話をされてはいかがでしょうか。

 

親が亡くなった時は、子は相続対策手続きや寺院、葬儀屋の手配などでバタバタします。その上で故人の相続の手続きもしなければならないので、何も準備がないといっぱいいっぱいになってしまいます。

 

準備をとはいっても、相続の話をどのように切り出すかというのは難しい問題です。

親から積極的に相続の話が出る家庭なら問題ないですが、子どもから話をする場合は、気を付けなければいけません。ストレートに「あの土地は誰に相続させるの?」「みんながもめないよう遺言書を書いてよ」などと言ってしまうと、「縁起でもない」「もう死んだ後の心配か」と反発されてしまい、その後も話をすることができなくなってしまいます。

 

税理士のところに相続対策の相談に来られる方であっても、「こんなに相続税がかかるから生前贈与などの対策をしましょう」とお話ししても、親の方が「まだいいや」とおっしゃることが多々あり、不思議に思うことがありました。

 

では親の興味・関心はどこにあるかというと、「自分のこれからの生活をまず確保したい」「自分の子供たちにもめてほしくない」、事業を行っている経営者であれば「会社をしっかり守ってもらいたい」といったことのようです。

 

親としては、まずは「自分の老後が心配」が根底にあるのです。

老後誰の世話にもならずに済むようなお金のある人は別ですが、老後生活の心配は「寝たきりにでもなったら生活資金は足りるのか」「孤独な老人になるのはいやだ」の2点です。

 

「生前贈与を繰り返したあげく、自分自身の生活資金が足りなくなり、さらにあてにしていた子供たちからも冷たくされたらどうしよう」と考えているのかもしれません。そうだとしたら、自分の死後の税金問題など考えてはいられません。

まずはこれからどう一緒に生きていくかの相談に乗ってあげましょう。

 

健康のことはもちろんのこと、お父さんが亡くなった後のお母さんの生活のこと、何かやっておきたいことが無いか、それを一緒に手伝えることがないかなど、色々な心配事や希望を聞いてみてください。

「来年はいくつになるの?」から聞いてみると「来年は○○がしたい」「元気なうちに○○に行きたい」とやりたいことの話から始まって、その流れから「万一のことがあったら…」という話になっていくでしょう。そうなれば自然に

 

・かかりつけのお医者さんはどこ?

・もしものとき、真っ先に伝えてほしい友達は?

・病院の支払いなど、どこの銀行に預金しているのか?

・医療保険や傷害保険はどこの保険会社で加入しているのか?

・利用している証券会社はどこか?

 

など、生きるために必要な情報を聞くことができるはずです。

 

こうして心配事の解消や希望を叶える方法それぞれが、結果として相続対策になっていくことになります。いくつか紹介すると

 

・ひとりになってしまう妻が生活し易くしたい→ リフォーム・バリアフリー改修をする

                       相続税のかかる現金を減らせる

・土地の境界で近隣ともめている→ 測量・境界確定をやっておく

                  相続発生後だと、相続税の負債(経費)にできない

                  納税のために土地を売却する場合にもスムーズ

・金融資産が多いので相続税が心配 → 一時払い終身保険に加入する

                    一定の金額までは相続税がかからない

・遺産分割でもめないで欲しい → 遺言を作成する

                  自分の思い通りに受け継がすことができる

・一番お世話になった長男の嫁に財産を与えたい→ 遺言で遺贈する

                         養子にして実子同様に相続させる  

・お墓や仏壇がない → 生前に墓地・墓石や仏壇・仏具を買い揃えておく

             死後購入しても、相続税から控除されない

 

これらは、相続税対策としてよく聞かれるものになっているのではないでしょうか。

相続税の心配は子供の都合にすぎず親には親の心配事がある、ということをふまえながら

このGWに親子そろって相続の話をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

鹿児島で相続税に特化している税理士、きしゃば会計事務所のブログでした。

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被相続人が老人ホームに入所していた場合の「相続税の小規模宅地等の特例」の適用

こんにちは 鹿児島市の会計事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

 

小規模宅地等の特例を適用できる宅地として、特定居住用宅地がありますが、その要件として「被相続人の居住の用に供されていた宅地等」というものがあります。

被相続人が「老人ホーム」などに入所して、住民票も移して自宅に居住していない状態で相続が発生した場合、この特例の適用は可能なのでしょうか?

結論から言うと、一定要件を満たせば「小規模宅地等の特例」の適用が認められています。

一昔前は適用できませんでしたが、時代の流れとして超高齢化が進み自宅介護は難しく最終的に特老などの施設に入所される方が増えましたのでその実情を鑑み、適用要件が緩和されています。

 

 

被相続人が自宅に居住していなくても特定居住用宅地の特例が受けられる要件

1 相続開始時点で「要介護」の状態であったこと

相続の開始時点(死亡時点)で被相続人が「要介護認定」または「要支援認定」を受けていること(要介護1・2・3といったレベルは問いません)

老人ホームに入居した時点では要介護認定等を受けていなくても、亡くなるまでに要介護認定を受ければこの条件に当てはまります。

 

2 入所老人ホームが「一定の要件」を満たすこと

入所する有料老人ホームは以下のように明文化されています。実際はほとんどの有料老人ホームが該当することが多いです。

・認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居(グループホーム)

・養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム

・介護老人保健施設

・サービス付き高齢者向け住宅(上記の有料老人ホームを除く)

・障害者支援施設または共同生活援助を行う住居

 

3 老人ホーム入所後の自宅を、他の用途に利用していないこと

老人ホーム入所後に、自宅を他の用途に利用する場合は、適用がみとめられません。

例えば、事業用に利用したり、他の方に賃貸する場合は要件を満たさないことになります

例外的に、「生計一の親族」が、老人ホーム入所後に居住する場合だけは適用が許されています。

 

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アスファルト舗装のない駐車場と消費税

こんにちは。鹿児島の会計事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

土地を駐車場として貸し、収益を得ている方もいらっしゃると思いますが、消費税の取り扱いはどうされているでしょうか。

 

土地の譲渡、貸付は原則として消費税は非課税ですが、駐車場その他施設の貸付に伴い土地が利用される場合には課税の対象となる場合があります。

消費税というと、商品を購入する際に支払う印象があるため驚かれる方も多いでしょうが、これを知っていると、土地にアスファルト舗装をして賃貸する場合に消費税の課税対象となるのはイメージしやすいかと思います。では、次の場合はどうでしょう?

 

アスファルト舗装をしてない駐車場がある。利用者の利便を考えてロープ等で区画の区分と、水溜りができないように土や砂利を敷いてあるが、料金徴収設備や建物、屋根などもなく、一般常識的に施設といわれるものは一切ない。

このような形態の駐車場賃貸でも、消費税の課税対象になるのでしょうか?

 

そもそも、消費税法では、土地の貸付けについては原則的に非課税取引とされています。しかし、その例外として「駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合」は課税の対象となるものとされています。

 

これは、土地の貸付けが消費としてとらえることになじまない性質のものであっても、「駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合」は、土地そのものというよりも施設として貸し付けるという意味合いの方が強く、そのような土地の使用の態様については、消費としての性格が認められると解されているからです。

 

駐車場として土地を利用させた場合に、それが土地そのものの貸付けに該当するのか、施設の利用として土地が使用される場合に該当するのかの判断は、実務上非常に迷うところです。

このため、消費税法基本通達では、その判断基準として「事業者が駐車場として土地を利用させた場合において、その土地につき駐車場としての用途に応じる地面の整備又はフェンス、区画、建物の設置等をしていないときは、その土地の使用は、土地の貸付けに含まれる」と定めています。

 

この通達をさらに細かく読むと、「駐車場として」土地を利用させる目的であるかどうかという前提のもとで「地面の整備や区画の設置等をしていないとき」には、その土地使用は消費税法上の土地の貸付けに含まれる、と理解することができるかと思います。

 

 

では、この場合の駐車場賃貸は、

①各賃借人に対して車両を駐車させる目的で駐車させるという目的で駐車場を貸付け

②砂利を敷いてロープ等で区画を設けている

 

これらの事実から考えると、この駐車場は、駐車場としての用途に応じる地面の整備や区画の設置等をしているものと考えられますので、「駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合」に該当し、消費税の課税の対象となるものと考えられます。

 

一方、同じく駐車用に土地を貸し付けていても、上記のような整備を全く行っていない、いわゆる青空駐車であれば課税の対象とはなりません。

 

また、駐車場の貸し出しに消費税が課税されるケースでも、貸主が免税事業者であれば消費税の納税を免除されます。

 

※前々年度の課税売上高(消費税の課税対象となる売上高、税抜価格)が1,000万円以下の事業者のこと

 

 

補足:アパートの駐車場

アパートやマンション等の駐車場については、駐車場も含めて住宅が貸し出されていると考えられるため、原則として消費税の課税対象ではありません。

 

ただし

①入居者1戸当たり1台分の駐車スペースがある

②全戸に駐車場が設けられている

③住宅分の家賃と駐車場代をわけていない

の3つの条件全てを満たす必要があります。

どれか1つでも条件を逸脱してしまうと、貸主に納付義務が生じますので注意してください。

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相続した事業用の宅地や、居住用の宅地の価格の特例②

前回は小規模宅地等の特例のうち、1特定事業用宅地・特定同族会社、2貸付事業用宅地について解説いたしました。今回は残りの3特定居住用宅地について説明させていただきます。

 

3特定居住用宅地

宅地のうち、330㎡以下の部分については、相続税法上の評価額が20%と扱われます。つまり80%割り引かれるということになります。

330㎡とは「100坪」「199畳」に換算されかなり広いため、多くの宅地はこの枠内に納まると思われます。

 

 ◆適用条件

  特例を受けられる相続人は

①配偶者

②生前から同居している親族(同居親族)

③生計をともにしている親族(生計一親族)

④単身赴任でやむなく同居できない親族(家なき子)

 

そして、この4種類の相続人について、その宅地に実際に居住している必要、その期間についてそれぞれ以下のように決まっています。

 

 

宅地の上に居住している必要があるか

相続税前

相続開始~

相続税の申告期限

相続税の

申告期限後

配偶者

×

×

×

同居親族

×

生計同一の親族

×

家なき子

×

×

×

 

 どの相続人についても、相続税の申告期限後(10ヶ月後)は居住を問わない(上図の×印)となっています。

 

 ①配偶者

基本的には、配偶者が自宅を相続した場合に、相続税の支払いのために自宅を売り払わなくてはならないのは可哀想、ということで宅地の評価額は80%割引かれます。

 しかも配偶者は、相続税の前後全ての期間を通じて、実際に相続する家に居住する必要はありません。たとえ一度も同居しなくても、完全無条件で宅地の評価額80%割引は可能です。

これは、同居の有無にかかわらず、経済的には夫婦の片方がもう一方に依存していることが多いからだと思われます。

 

②同居親族

例えば、相続人の子が、親である被相続人と生前から自宅に同居していた場合、相続した後も住み続けていれば、その宅地の評価が80%割り引かれます。

ずっと同居していた子供が、相続税を支払うために自宅を売らなければならないのは可哀想だ、ということです。 

この「同居」の範囲についてですが、一つの建物に同居する場合以外にも、二世帯住宅で共有部分がなく独立していたとしても「同居」にあたります。

ただし、区分所有権の登記がされている場合は除きます。区分所有権の登記とは、例えば1階を被相続人が所有、2階をお子様と所有するというような登記をした場合です。

 

 ③生計同一の親族

相続人の子が被相続人と「生計をともにしていた親族」にあたる場合、宅地をその子が相続すれば宅地の評価額が80%割引かれます。 

二世帯住宅であればほとんど②の「同居」にあたるので、「同居」以外で「生計をともにしている」というのは、例えば、同じ土地の上で別棟を建てて暮らしているような場合になります。

ただ、別棟ということは外からだと別世帯に見えるので「生計一親族」とみなされるのは難しいです。

家同士で頻繫に行き来していたり、生活費・学費・医療費等を互いに出し合っていたり、社会的・経済的に一体として暮らしていると評価できるような場合は「生計一親族」とみなされます。

これがもし、別棟で暮らしていて、実際も完全に別世帯で財布も別となると、「生計をともにしている」とは言えず、後で相続の時に小規模宅地等の特例の対象にならないので注意が必要です。

 

④家なき子

家なき子とは、相続人である子が、被相続人とは別に3年以上借家住まいしていて、かつ、被相続人が一人暮らしだった場合です。つまり被相続人に配偶者や同居親族がいる場合、これは適用できません。

典型的なのは、本来なら一人住まいの親が心配で同居したいが、やむなく他の土地に仮住まいしているという場合です。 

このケースも相続人が被相続人の宅地を相続すれば、評価額80%が割り引かれます。

本来、被相続人の自宅は、相続人である子の生活の根拠となるべき場所なので、相続税の支払いのために自宅を手放すのは可哀想だ、ということになります。 

したがって、子が独立して持ち家を構えている場合は、自前で生活の根拠を持っているので、基本的には当てはまりません。

ただしこの場合でも、子が持ち家を他人に貸して3年以上社宅や借家に住めば、特例の対象になります。

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