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税金コラム

相続税セカンドオピニオン事例②

こんにちは。鹿児島のきしゃば会計事務所の税理士の中村です。

前回の生前の預金移転の事例に続き二つ目のセカンドオピニオン事例をご紹介します。

 

小規模宅地の特例の選択ミス

 

相続税の計算の特例で小規模宅地の特例というものがあります、

故人が営んでいたお店の敷地、同族会社の建物が建っている敷地、故人が住んでいた自宅の敷地は一定の要件を満たせば相続税評価を80%減額して20%だけの評価でよい、つまり5000万円の土地なら1000万円で申告していいという特例があります。

相続税率15%だったなら相続税が600万円もすくなく済みます。

これは遺族の生活基盤となる不動産について手厚く保護する制度です。

これついて次のような誤りを発見したことがあります。

 

1.摘要不動産の選択誤り

相談を受けた当時、限度面積要件(この面積までは小規模宅地の特例の制度を利用して80%減額していいという上限面積)は同族会社建物の敷地330㎡、自宅敷地240㎡でした。

申告作成された税理士さんは「自宅敷地は240㎡しか控除できないが同族会社建物の敷地は330㎡も出来るから面積の広い後者を選択した」みたいでした。

ところが同族会社建物の敷地は鹿児島市吉野町にあり、自宅敷地は鹿児島市東千石町にありました。

控除できる面積は吉野の時の方が広いですが、土地単価は東千石町の方が10倍ほど高いので本来は控除面積が少なくても東千石町の土地を選択すべきでした。その方が相続税ははるかに安くなります。

2.限度面積まで控除しなかった

上の話はまだ続きがあります。同族会社建物敷地は300㎡しかなく、限度面積要件の条件が330㎡ですので残り30㎡が余り、これは自宅敷地から控除できるのですが余ったまま残りを控除していませんでした。

どうやらその税理士さんは1か所の土地でしかこの特例が使えないと勘違いしていたようです。1か所目で控除しきれない面積は2か所目の土地で控除できるのです。

 

この二つのミスで300万円ほど余計に相続税を支払っていました

相談者の方にこの事実を告げると激怒していました。当然でしょう。

残念ながら時効(当時は1年。今は5年)が過ぎており還付請求も出来ず何も打つ手がありませんでした。

外国人留学生をアルバイトで雇う場合

当事務所は鹿児島大学の近くにある関係か、事務所近隣のコンビニなど中国人をはじめとする外国人留学生のバイトさんが片言日本語でレジ対応しているのを見かけます。

「もしかして外国人かな」と名札に目を落とすとオウさんなどとか書かれてあり勝手に鹿大の外国人留学生かなと推測しています。

 

ところで外国人留学生ですから当然勉学のために来日しているわけです。その留学生が勉学そっちのけでアルバイトに精を出すのは不自然であり、原則として就労は認められていません。

これは外国人留学生が「留学」という在留資格で来日しているためです。入出国管理法で収入や報酬を得るための活動は禁止されています。

ただし所轄の入国管理局から「資格外活動許可」をうけている場合はアルバイトを行うことが出来ます。

 

外国人留学生をアルバイトで雇用する場合は、この「資格外活動許可証」と「外国人登録証明書」を面接時に持参してもらうことが必要になります。

この確認作業を怠り書類不備のままアルバイト雇用いたしますと不法労働となり入国管理法違反で両方が罰せられます。

しかしアルバイトできない職種もあります。風俗業をはじめキャバレースナック、パチンコ店そしてゲームセンターもダメなようです。

 

もう一つ気を付けなければならない事があります。労働時間です。

当然本来の来日目的は勉学のためですのでそれに支障をきたすほどの労働時間は禁止されており下記の上限時間が設けられています。※ただし夏期冬期の長期休みの期間については別枠があります。

 

留学生

  1. 大学等の正規生…1週間につき8時間以内
  2. 大学等の聴講生・研究生・科目等履修生…1週間につき14時間以内
  3. 専門学校等の学生…1週間につき28時間

就学生

  1. 1日につき4時間以内(1週間につき28時間以内)

 

留学生がもっと働きたいと求めてきても律して断らなければなりません。

それとアルバイト料に関して本来なら源泉所得税や住民税を控除しなくていけませんが、日本の税法以前に各国との租税条約が優先されますので、外国人留学生の国籍で取り扱いが違ううえ、日本在住期間等でも違ってまいります。

一概に言えませんがなぜか中国人留学生だけが税制上優遇されている印象を受けます。

 

鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログでした。

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税務調査の対象に選ばれやすい企業や業種は?

愚痴になりますが、H29年は税務調査が多かったです。毎月税務調査立会してた気がします。

 

税務署はいったい何を根拠に税務調査対象企業を選んでいると思いますか?

適当に選定しているわけではありません。根拠を持って選定しています。

今回はその選定の傾向を解説していきたいと思います。

ではどんな企業、会社、どんな商売、業種が税務調査の対象になりやすいのでしょうか。

 

対象になりやすい企業、会社の特徴

みなさんも想像つくと思いますが「儲かってそうな会社」です。ただ儲かってそうという理由だけでなく、①右肩上がりだったのにある年度から売り上げが下がった、②利益率が同業種の平均と比較して不自然に低い、などの現象があると「ははーん、売り上げを抜いているな」と疑われる要素となります。

TJ鹿児島などの地元情報誌や、どーんと鹿児島のようなローカル番組などでとりあげられるような今旬なお店も税務調査に狙われやすいです。目に付きますし。これは私も実体験でありました。

次に売り上げが年々増えているのに利益が増えない会社ですかね。売上が増えれば当然利益も増えるはずですが、納税したくない経営者が架空経費を計上していたりするからです。

そうなると税務署側も「あやしい。ちょっと税務調査に入ってみるか」となります。

 

対象になりやすい商売や業種

なんと言っても現金商売の飲食店や風俗でしょう。売上もごまかしやすく、悪い言い方ですが納税意識が低い方が多いのでちょっと名前が売れると税務調査の対象になりやすいです。

次に建設業と言われますが、私の感覚ではここ10年はそれほど税務調査対象にされていない気がします。昔と違い裏リベートのやり取りや架空外注費などの計上が難しい時代になっていますので不正があまりなくなりました。

 

業種全体が景気いいと税務調査対象になりやすい

これは税理士あるあるです。北京オリンピック頃の鉄不足からくるその関係業者(解体業者が鉄くずを業者に売却など)への調査が何度もありました。その前は消費者金融の過払い金手続きでバブルだった司法書士業界にも連続して税務調査に来ました。鹿児島にデリヘルが増えた頃も一斉に調査に来ました。

①芋づる式に行けること、②ウィークポイントや脱税の手口を把握していること、③景気が良いので税金を取りやすいことなどの理由が挙げられます。

 

逆に税務調査になりにくい会社、業種

税務調査に行っても意味がないと思われれば税務調査の対象から外されやすいです。まずは赤字が続く会社です。仮にこういう会社に税務調査に入り売り上げ漏れなど発見したとして赤字の額が減るだけで黒字に転換するわけでないので追徴課税が発生いたません。税務署側も「数日要して見返りがない」と考えますので税務調査にくる可能性は非常に下がります。

もう一つは企業として規模が小さすぎる。たとえば売り上げ500万円の会社ですと売り上げ漏れがあったとしてもしれた金額だと思います。税務署が期待するだけの見返りが望めないのでスルーされているように感じます。

 

しまいに

税務調査が入ることはいい気がしませんが、むしろ喜ばしいことなのです。税務署に「この会社は儲かっていそうだ」と認識されているからこそ調査を受けるのです。

 

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鹿児島の個人事業者は売上がいくらになったら税理士が必要か?

個人事業の場合、事業規模が比較的小さくて、自分で売上や経費の確定申告ができるのであれば、わざわざ税理士に依頼する必要はないと思います。

 

事業規模が小さいイコール利益額が少ないということですから、白色申告や簡単な帳簿のみの10万円青色特別控除を選択しても税負担がそう大きくならないので、報酬まで払って税理士に依頼する必要はないと言えます。

 

では、事業規模がどのくらいになれば税理士が必要になるのでしょうか?

 

それはずばり年間の売上高が1000万円を超える時です。なぜここが目安になるかというと、次のようなことが理由になります。

 

1経理事務の手間の増加

売上が1000万円を超えるようになってくると、必要経費の支出の増加に伴い、領収書の枚数も多くなります。そうなると、領収書の整理・集計に手間がかかるようになってきます。

また、従業員を雇えば、給与計算や年末調整などの事務作業も発生します。

売上1000万円を超えるほどの、忙しい本業の合間を縫って、自分で経理業務をこなすのは大変だと思われます。

 

2支払う税金の額の増加

売上が増えれば、利益額も増え、支払う税金の金額も増えてしまいます。

所得税の税率は、所得金額(利益額)に応じて5%~45%と税率が変わります。つまり、売上が増えても、支払う税金で実質的な利益が少なくなってしまうのです。

それを避けるためには、税理士などの専門家からアドバイスを受けて、節税対策や資金繰り対策を行う必要が出てきます。

 

3消費税への対応

売上高1000万円を超えたら、その2年後から消費税の課税事業者になります。

消費税の課税事業者になると、消費税の納税額を計算して、消費税の確定申告をしなればなりません。特に「本則課税方式」を選択した場合、ひとつひとつを課税取引・非課税取引と判別しながら、会計帳簿を作成しなければなりません。

もちろん、会計ソフトを使えば負担は軽減されますが、消費税の確定申告をするためには、消費税法の専門知識が必要ということになるのです。

 

4税務調査への備え

売上高が1000万円を超えて、消費税の課税事業者になると、税務署の税務調査の対象に選ばれる確率も上がってきます。

税務署の税務調査に一人で対応するのは、時間的にも精神的にも大変な負担です。

税理士に依頼しておくと、税務調査の際には立ち合ってもらえます。

・税務調査が来ても、堂々と見せられる正確な帳簿や確定申告書を作成したい

・税務調査があっても、税務署対応は税理士にまかせて負担やストレスを減らしたい

このように思われるなら、税理士を活用してみてもいいのではないでしょうか。

 

5本業への専念

売上高1000万円にとどまらず、さらに多くの売上げを目指すなら、経営者は本業に集中しなければなりません。

業種にもよりますが、売上が1000万円~1500万円くらいになると、すべての業務を一人でこなすのは時間的に難しくなってきます。

 

「税理士に報酬費用を払うのはもったいない」といった理由で、本業だけではなく、経理・総務や雑用まで事業主自身でやっていては、売上を伸ばすことに考えが及ばなくなってしまいます。

売上高1000万円にとどまらず、業績を上げていきたいと思われるなら、本業(経営者としての業務)以外の作業仕事は他に任せてしまうほうがいいと思います。

 

鹿児島市の税理士、きしゃば会計事務所のブログでした。

 

年末調整の進め方、注意しなければならないこと平成29年版②

3対象者から書類を回収

期限を定めて扶養控除等申告書などの書類を回収します。生命保険料の支払がある場合は、証明書など添付書類が必要となりますので、それも同時に回収してください。

期限を設けていないと未提出者が「明日持ってきます」とダラダラ長引くので、期限の日時を定めてそれまでに持ってこない場合は本人が確定申告するなどルールを定めてください。

また、マイナンバー(個人番号)の提供のうけたときは、本人確認を行わなければなりません。

本人確認は、マイナンバーカードもしくは通知カードと運転免許証などの身分証明書で行います。なお、本人確認を行う必要があるのは、給与所得者(従業員など)本人のみで、配偶者や扶養親族等の本人確認は給与所得者自身が行うこととされています。

 

4年末調整計算

年間の給与支給額、社会保険料などの控除額、扶養控除等異動申告書に記載された情報をもとに、各個人毎に年末調整計算を行います。通常は、給与計算ソフト等を利用します。

 

5年末調整による還付または徴収

年末調整により、年間の本当の所得税額を確定させることができたら、前もって天引きしていた分との差額を還付もしくは追加徴収します。

ほとんどの従業員はどちらかが発生しますので、それらを12月の給与などで調整することになります。

事情があって不足分の徴収が1・2月にずれ込む人がいる場合は「年末調整による不足額徴収繰延承認申請書」を所轄の税務署に提出しておきます。あるいは会社が立替えて源泉所得税を納付し1月以降本人から分割などで徴収いたします。

 

6源泉所得税の納付

年末調整が完了しましたら、その不足額、超過額(還付額)を加除算した額の預かり源泉所得税を銀行窓口、あるいは税務署(鹿児島市なら鹿児島税務署など)で支払います。

通常は1月10日までですが、納期の特例の届出をされている場合は1月20日です。

期限を過ぎますと不納付加算税の加算税が課せられることもありますのでご注意ください。

 

7法定調書合計表、給与支払報告書の提出

翌年1月31日までに、年末調整の結果である「法定調書合計表」や対象者の「源泉徴収票」を税務署に提出します。また「給与支払報告書」を従業員が住んでいる地方自治体に提出します。

 

これで一連の年末調整の作業は終了となります。

 鹿児島のきしゃば会計事務所のブログでした。

相続税セカンドオピニオン事例①

時々、他の税理士が作成した相続税申告書に目を通す事、納税者の方からセカンドオピニオンを求められることがあります。

相続税申告は複雑な作業ですので申告書を見せていただくとたいがい間違いを発見いたします、今回ご紹介するのはその中でも多額の税額が絡む内容です。

手前みそですが自分でも「してやったり!」とドヤ顔したときがありました。

 

 

財産がほとんどないはずの奥さんが亡くなり相続税申告義務が発生したケース

 

高所得の夫の奥さんが若くして突然の不幸で急死されました。

葬儀後に奥さんの遺品を整理すると、奥さん名義の複数の銀行の通帳にそれぞれ数千万円、合計で2億円ほど残高がありました。

逆に高所得のご主人の預貯金は2千万円ほどしかありませんでした。

奥さんが生前にちょくちょくご主人の預金を引き出し奥さん自身の通帳に振り替えていたようでした。

奥さんは旦那さんの相続対策のつもりだったのでしょうが裏目にでた感じです。

 

ご主人は顧問税理士に相談すると「ハッキリした証拠がないのでそのまま遺産2億円で相続税申告しなくてはいけない」と返答されどうしても合点がいかず、以前から面識のあった私税理士中村に相談に来られました。

1奥さんの収入はご主人が経営されている会社の非常勤役員報酬で年100万円程度。

2奥さんの両親は健在で親から相続した財産はない。つまり2億円の内訳は奥さんの役員報酬とご主人の役員報酬から形成されているのは確か。

3ご主人はこの20年ほど安定して年収は3000万円以上あり、ご自分で散財した覚えもないのにご主人の通帳の残高が2千万円しかなかった。

これらの事実を鑑みると資金移動の照合が出来ないもののご主人の預貯金を長年に渡って奥さんがご自分の通帳に移していたのは明白でした。

 

正式に依頼を受けた私は、税務署と交渉いたしまして、

1ご主人と奥さんの直近5年の年収比率が30:1である

2生活費や養育費をすべてご主人の収入で賄っていたとしてもそれぞれの手元に残るお金の比率は10:1程度ある。

3夫婦の貯金合計(ご主人2千万円+奥さん2億円)2億2千万円はこの10:1の比率で分けるのが合理的である。

よってご主人が2億円、奥さんが2千万円とするのが適当である。

 

旨の主張をしまして、税務署を納得させました。

不必要な500万円の相続税を支払わらずに済みました。

これは逆の事例の場合(上記の場合でご主人が先に亡くなった場合は、奥さんの2億円の預金はご主人の遺産と推定して税務署は相続税を課してくる)はこのように収入で按分して移動した財産を持ち戻すのが税務署側の常ですので、税務署側は認めざるを得ませんでした。

 

鹿児島市の税理士、きしゃば会計事務所は今回相続税の専門分室「相続税専門オフィス鹿児島」を設立いたしました。

https://kagoshima-souzoku.jp/

年末調整の進め方、注意しなければならないこと平成29年版①

いよいよ年末調整の季節になりました。

こんにちわ、鹿児島の会計事務所きしゃば会計事務所の税理士の中村です。

年末調整は平成30年1月10日が納付期限です。納期の特例を選択されている事業所は平成30年1月20日(土曜日なので翌営業日の22日)が納付期限となります。

 

年末調整の流れは?

1 対象者の把握年の途中で退職した人などは、年末調整の対象にはなりません。逆に、年の途中で入社し、最終の給与支払時に在籍している人は、年末調整の対象になります。 

中途入社の方に前職があれば、前職での給料も合わせて年末調整を行う必要があるため、前職の源泉徴収票を提出してもらう必要があります。年末調整の対象となる者を把握します。通常は、最終の給与支払時に在籍している役員や従業員のすべてが対象になります。

2 対象者へ書類を配布 ・「給与所得者の扶養駆除等(異動)申告書」・「給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書」

従業員が自分で支払った生命保険料や社会保険料などを申告し、保険料控除を受けます。また、配偶者の所得に応じた配偶者特別控除なども対象になるかの申告をします。扶養家族の状況を記入し、扶養控除の確認をします

必要書類

扶養控除等移動申告書などの書類を配布します。扶養控除等異動申告書等の様式は税務署から送付されてきます。枚数が足りなければ、コピーをするか、国税局のホームページで公表されている用紙を印刷して、利用することができます。

ほとんどの従業員は、これらの申告書を提出することで会社に年末調整をしてもらい、翌年の確定申告をする必要がなくなります。

 ただし、住宅ローンの借り入れがある人で、2年目以降になる人は、「住宅借入金等特別控除申告書」も合わせて提出する必要があります。

1年目は自分で確定申告をしなければなりませんが、その後税務署からこの「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」が10年分まとめて送られてきますので、大切に保管しておいて年末調整の時に毎年提出することになります。

 

ここまでの作業は11月中までに終わらせておきたいものです。

次回は、回収以降のお話をさせていただきます。

一時的な空き室とは?(相続税小規模宅地の特例)

 こんにちわ、鹿児島の会計事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

一般的にアパートやマンションなどの賃貸用の建物を相続した場合、貸家建付地として評価減ができるほか、小規模宅地等の特例の適用が可能となります。

 

課税時期に、アパートやマンションに借家人がいる場合、貸家建付地として評価することができます。

 

貸家建付地の価額を計算する場合には、賃貸割合が必要となります。

賃貸割合とは、原則、課税時期において実際に賃貸されている部分の床面積に基づいて算定するとされており、一時的に空室となっている部分も含めていいと定められています。

 

つまり、賃貸用の部屋であったとしても、「一時的な空室」と認められない場合には、賃貸部分として貸家建付地の計算に含めることができない場合があります。

 

 

国税庁の質疑応答事例による「貸家建付地等の評価における一時的な空室の範囲」においては、以下の事実関係から総合的に判断すると答えています。

 

1各独立部分が、課税時期前に継続的に賃貸されてきたものかどうか

2賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われたかどうか

3空室の期間に他の用途に供されていないかどうか

4空室の期間が課税時期の前後の例えば1か月程度であるなど一時的な期間であったかどうか

5課税時期後の賃貸が一時的なものではないかどうか

 

ここで注目してほしいのが空室期間です。

「空室期間が例えば1か月程度であるなど一時的な期間」とされていますが、正確な期間を定めているわけではありません。

 

平成29年5月の大阪高裁の判決によると、空室期間を重要な要素として5か月間空室の部屋については長期間であるとし、一時的な空室とは認められないと判断されました。

 

新たな賃借人の募集や賃貸用として維持管理しているだけではなく、空室期間も含めて総合的に判断するとのことから、貸家建付地の評価には注意が必要です。

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個人で起業するか、それとも法人を興すか

こんにちわ、鹿児島市荒田2丁目の税理士中村です。

よく、脱サラして開業したい旨の相談を受けますが、決まり文句で「新規開業ですととりあえず個人事業として始めるのをお勧めします」とお答えします。

いきなり法人を興すのも構いませんが、少なからず設立費用も掛かりますし、廃業する際も登記料がかかります。

ですからとりあえず個人で開業して軌道に乗ったら法人にするよう助言しています。

ただ既に個人で開業されていての法人化、あるいは取引上法人格にする制約がある場合は、株式会社にするか合同会社にするか、資本金はいくらにするかという話をさせていただきます。

それと同時に個人事業と比較して、法人にするメリットもご説明させていただきます。

節税効果は無限にありますので今回は解説を省略いたします。節税以外の職務遂行上つぎのようなメリットがございます。

①信用力

個人事業でも、以前に比べれば本人の技術や実績により高額な取引ができるようになってきました。

しかし、個人事業とは取引をしないという会社はまだ多く存在しますし、インターネットのウェブサイトにおいても運用元が法人の方が信頼されやすいなど、実際に取引先や仕入先と交渉する際に、個人と法人の違いを痛感することが多々あります。

 ②資金調達力

金融機関からの融資は、個人と法人でかなり違います。まず個人事業で銀行からの融資を受けるのは難しく、法人と違って個人事業の場合は、本人以外に追加でもう1人連帯保証人を要求されるのが普通です。ここで奥様を連帯保証人にされる方も多いと思います。

 ③責任範囲

先ほど言ったように、連帯保証人を奥様にしていた場合、ともに責任を負わなければならないので再起は難しくなります。法人であれば、借金の返済は出資の範囲までと法律で決められています。(有限責任) たとえ失敗したとしても、比較的短い期間で再起することが可能でしょう 。

個人事業の場合、事業に失敗した際の借金が大変な高額であっても、最後まですべて返済しなければなりません。これを無限責任といいます。

そのた節税効果を含めた法人のメリットは次の表のとおりです。

 

法人

個人事業

社会的信用度

高い

低い

赤字の繰越期間

9年間

3年間

決算月

自由に決めることができる

12月31日

代表者への退職金の支払い

支払える

支払えない

責任の範囲

出資の範囲で有限責任

無限責任

事業承継

行いやすい

行いにくい

公私の区別

つけやすい

つけにくい

赤字の場合の税金

均等割が7万円以上

不要

役員の改選などの維持費用

必要

不要

事業を始める場合・やめる場合の費用

必要

不要

事務負担・帳簿の作成方法

複式簿記が必要

簡易簿記でもOK

交際費

800万を超えると経費にならない

制限はなし

社会保険

加入が必要

従業員4人以下は不要

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マイホーム売却に係る税制上の優遇措置④

こんにちわ。鹿児島の税理士事務所、きしゃば会計事務所のブログです。

前回は3000万円の特別控除と軽減税率について書きました。

今回は居住用財産の買換えについて書きたいと思います。

居宅を売却して新たに居宅を購入した場合、物件は変わりますが結局居住用住宅から居住用住宅への引っ越し的な実態なので、こういうケースについては極力譲渡所得を課さないという考え方からこの制度があります。

 

特定居住用財産の買換特例

 

譲渡所得が3000万円以下の時は、3000万円の特別控除利用しますが、譲渡所得が3000万円を超えたら「買換えの特例」が使えないか検討してみましょう。

それぞれの内容を検討したうえで、「3000万円の特別控除」と「買換えの特例」のどちらを適用するのか選択します。

 

ただし、「買換えの特例」とはあくまでも課税の繰り延べであることに留意しましょう。マイホームを売却した代金で新たなマイホームを購入すれば、今回は買換えにあてた分の金額に課税されませんが、将来この新たなマイホームを売却した時に、今回の分もまとめて課税されることになります。

 

(適用要件)

この制度を利用するにあたって譲渡資産と購入資産それぞれ要件があります。

①譲渡資産(売却するマイホーム)の要件

・2017年12月31日までに譲渡すること

 適用期限が延長される可能性が高いので2018年以降は確認してください

・自分が住んでいた国内の家屋とその敷地(借地権の場合を含む)を譲渡すること

 かつて住んでいた家屋とその敷地である場合は、住まなくなってから3年目の12月31日までに譲渡する必要があります。

 家屋の所有者とその敷地の所有者が異なる場合、互いが生計を一にして同居する親族であり、買換えの後も同居すること、買換え資産で居住を開始するまで親族関係を維持することなどの要件を満たせば、どちらも買換えの特例を適用することができます。

・譲渡する1月1日時点で、家屋とその敷地の所有期間がいずれも10年を超えていること

 家屋を取り壊してから敷地の譲渡をする場合、取り壊した年の1月1日時点で10年を超えているとともに、取り壊した日から1年以内に譲渡契約を締結することが必要です。

 家屋の取り壊しが、その敷地の譲渡のためであるとともに、敷地の譲渡契約締結までの間に貸付け(駐車場や資材置場など)その他の目的で使用していないことが必要です。一方で契約締結から引き渡しまでの間については、利用目的の制限はありません。

 家屋を建て替えた場合の所有期間は建て替えた後の期間によって判定されるほか、敷地の中に所有期間10年超の部分と10年以下の部分があるときには、10年超の部分だけが特例の対象となるので、譲渡所得を面積の比率によって按分します。

・譲渡する家屋での居住期間が通算して10年以上であること。居住してなかった期間がある場合は、その期間を除いて実際に居住していた機関の合計を計算します。

・譲渡する相手が配偶者・親族など、特別な関係者ないこと。

・譲渡する年の前年、前々年において、他の居住用財産の課税の特例の適用を受けていないこと

・譲渡価格が1億円を超えないこと

②買換え資産(購入するマイホーム)の要件

・家屋の登記上の床面積が50平方メートル以上であること。

・敷地の面積が500平方メートル以下であること

・既存の耐火建築物(中古マンション等)を取得する場合には、取得日の時点において建築後25年以内であるか、超える場合には一定の耐震基準に適合することが証明されていること

・譲渡した年の前年1月1日から翌年12月31日までの3年間のうちに、国内で買換え資産を取得すること。

 譲渡した年の翌年に買換え資産を取得する見込みの場合には、あらかじめ住所地を管轄する税務署長の承認が必要です。また、譲渡資産とは異なり、買換え資産は親族などからの取得であっても特例の対象になります。

・譲渡した年の翌年12月31日までに買換え資産での居住を開始すること

 譲渡した年の翌年に、買換え資産を取得する場合は、譲渡した年の翌々年12月31日までが期限となります。

 

 

その他、買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除や損益通算の制度がありますが、とても複雑な解説になりますので今回は省略させていただきます。

 

鹿児島の税理士、きしゃば会計事務所のブログでした。

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